【ACL】内田篤人も認めたスンヒョンの1本のパスから鹿島のドラマは始まった

チョン・スンヒョン(35番)のパスが「起点」となり、大逆転のドラマは生まれた。準決勝第1戦の試合後、内田篤人(2番)、クォン・スンテ(1番)とともに。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

2-2に追い付く同点弾の起点。「西大伍だからこそ信じてパスを出した」。

[ACL 準決勝 2nd-leg] 水原三星 – 鹿島/2018年10月24日/水原ワールドカップスタジアム

 水原三星との準決勝第1戦、2点を先取される苦しい絶体絶命の窮地から、オウンゴール、セルジーニョ、そして後半アディショナルタイムでの内田篤人と3ゴールを奪って、鮮やかな逆転勝利を収めた。

 1-2と1点リードされたまま迎えた終盤、鹿島は西大伍を右MFに配置する。その最初のプレーだった。

 持ち上がったセンターバックのチョン・スンヒョンが鋭いパスを右サイドに放つ。これを西が正確なパスでトラップして振り向き、そのクロスをセルジーニョが押し込む――。そのように最終ラインからつないで、2-2に追い付くゴールは決まった。

 そして勢い付いたホームチームは、土壇場に内田がゴールを決めて、ついに大逆転のドラマを完成させた。

 内田は試合後、西につなげたチョン・スンヒョンの技術の高さを認めた。

「相手DFのミスもあったかもしれないけど、現代のコンパクトな守備をする世界のサッカーの中で、スンヒョンであればパス1本で崩せる。あとは大伍の技術があったからこそ。セルジーニョのポジショニングもだね」

 まず、チョン・スンヒョンのパスの技術がなければ、西のスーパーなトラップも、セルジーニョの完璧なポジショニングと駆け引きからのゴールも生まれなかったと言っていた。

 そのチョン・スンヒョンは、西だからこそ、強いパスを放てたとも語っていた。

「鹿島の技術の高い選手が揃っている中でも、西大伍だからこそ信じてパスを出しました。(ゴールをもたらした西の)ターンではなくても、きっと、みんなをあっと驚かせるようなプレーをするだろうなと思って、信じていました」

 チョン・スンヒョンからのメッセージのこもったパスを、西がしっかり料理したと言える感じだろうか。

 そしてチョン・スンヒョンは水原三星との準決勝第2戦に向けて、改めて決意を示した。

「韓国人なので、韓国のチームには絶対に負けたくないという気持ちが人一倍強い。何より鹿島アントラーズのチームのために勝ちたい。韓国に乗り込んでのすごく大事なゲーム。絶対に失点してはいけない。サッカーであり、戦いに向かう気持ちで臨みます」

 あのチョン・スンヒョンの1本のパスから、第1戦の逆転のドラマは生まれた。その後、チームは内田篤人と中村充孝の負傷離脱というアクシデントも起き、なかなか悪い流れを断ち切れずにいるが、再び引き締めて真の勝利=決勝進出をものにしたい。

 アジア東地区のクラブ王者決定戦にもなり、鹿島は引き分け以上で決勝進出。ただアウェーゴールを2点与えていることにも留意したい。準決勝第2戦は10月24日19時から、水原ワールドカップスタジアムで行われる。

文:サカノワ編集グループ

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