×

サウジに敗れ4強で散った日本の久保建英「パッと切り替えられるほど賢くないが…」

サウジアラビア戦で後半45分間出場した久保だが、ゴールを奪えなかった…。(C)AFC

後半開始から投入されて、右MFとFWでチャンスを作り出す。

[U-19アジア選手権 準決勝] 日本 0-2 サウジアラビア/2018年11月1日/パカンサリスタジアム(インドネシア)

 U-19アジア選手権準決勝、U-19日本代表はU-19サウジアラビア代表に敗れ、ベスト4で姿を消した。準々決勝のインドネシア戦に2-0で勝って来年のU-20ワールドカップ(W杯)の出場権を獲得。次なる目標の「アジア制覇」に向けて改めて立ち向かったが、今大会屈指のタレントを揃えるサウジアラビアの壁を破れず完敗を喫した。

 0-2とリードされて迎えた後半開始から投入された久保建英(横浜F・マリノス)は右MF、途中から2トップの一角に入り、試合終盤には何度もペナルティエリア内に切れ込んで惜しいシュートも放った。日本で決定機を作り出したのは、唯一、9番の久保だった。

 しかしゴールは奪えず……。試合後は悔しさを噛み締めた。

「どちらかというと、普段自分たちがやっているようなことを、相手にやられてしまった感じです」

 サウジアラビアに主導権を握られた。久保はそのことが悔しかった。

「前半も後半も改善できなければただの負けになってしまい、結果的には後半0-0で点を取ることができず、改善点もかなりあったかなと思っています。2-0で終わっているのでそこはしっかりみんなで反省して、次の世界大会に向けて切り替えていきたいと思います」

 試合直後とあって、久保もまだ自分自身の中で、気持ちを整理し切れずにいた。さらに一段成長するために、やるべきことについて、彼は次のように語った。

「自分でしっかり考えて、個人としても、チームとしても成長していければいいんと思うんですけれど、ただ、今は試合が終わって、すぐパっと切り替えられるほど自分も賢くないので、それは時間をないなかで、またピッチの中で見つけていきたいです」

 今大会は北朝鮮で直接FKを叩き込むなど1得点1アシストで活躍。さらにイラク戦、インドネシア戦で1アシストずつ。攻撃の中心として、結果をもたらしてきた。そして久保は顔を紅潮させたまま――「また次があるので、そこはプラスに捉えています」と、来年のポーランドU-20ワールドカップ(W杯)へ前を向いた。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

Ads

Ads