「あの衝撃は忘れられない」川口能活が挙げた失点と”マイベストセーブ”は?

11月14日に引退記者会見を行ったSC相模原の川口能活。(C)SAKANOWA

進化の先に待っていた世界最高峰のロベカル、ジュニーニョ・ペルナンブカーノとの対決。

 元日本代表でSC相模原に在籍するGK川口能活が11月14日に行った引退記者会見の中で、これまでで最も「やられた」と思った失点について語った。

 川口は「これまで受けてた中で、最も強烈だったシュートは、ワールドカップドイツ大会のブラジル戦で受けた、ジュニーニョ・ペルナンブカーノ選手の2点目のゴールです」と迷わず答えた。

「あのシュートは、もう一度受けたとしたら、もしかしたら今だったら予想はできたかもしれませんが……衝撃は今でも覚えています。素晴らしいシュートでした」

 2006年6月23日のドイツ・ワールドカップ(W杯)のグループステージのブラジル代表戦(●1-4)、53分に喫した2失点目。試合の流れの中から、ミドルレンジから放たれた無回転でまっすぐにゴールネットに突き刺さった重くて強烈な一撃を挙げた。

 また、自身のこれまでのベストセーブについては二つ挙げた。

「アトランタオリンピックでのブラジル戦、ロベルト・カルロス選手のシュートをキャッチした時です。自分でも驚きました。トレーニングでマリオGKコーチからは、『とにかくキャッチだ』と言われていて、キャッチをしないと終わらせてくれなかったんです。その練習の賜物で、止めることができました」

 1996年7月21日の”マイアミの奇跡”、日本がブラジルに1-0で勝ったアトランタ五輪のグループステージでの一戦でのシーン。さらに、もう一つ。

「数多くあるんですが、あとはドイツワールドカップのブラジル戦。ジュニーニョ・ペルナンブカーノのシュートを止めたけど、ちょっとでも指の位置がずれていたら骨が折れていたかもしれないぐらい強烈なシュートでした。あれは自分の中では忘れられないものになっています」

 そのようにジュニーニョ・ペルナンブカーノが、最も悔しい失点とベストセーブの両方に登場した。

 向上心の塊であった川口が進化を遂げるなか、ロベカル、ジュニーニョ・ペルナンブカーノと世界最高峰といえるキッカーとも対峙してきた。今度はそんな世界一のキックをなんとしてでも止める――そんなGKの育成に携っていく。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

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