J1へあと2勝!東京V佐藤優平の大宮戦決勝アシストはロティーナ監督の怒りのお陰?

PO1回戦の大宮戦で決勝点をアシストした佐藤優平(16番)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

平智広のゴールをお膳立て。「ニアを越えて『行ける』と思った」。

[J1参入PO 2回戦] 横浜FC – 東京V/2018年12月2日/ニッパツ三ツ沢球技場

 J1参入プレーオフ(PO)2回戦、J2・6位の東京ヴェルディがアウェーで、同3位の横浜FCとの一戦に挑む。果たして下克上なるか。勝てば12月9日にJ1の16位チームとの参入決定戦に臨む。

 11月25日の大宮アルディージャとのPO1回戦、70分の平智広の決勝ゴールをアシストしたのが佐藤優平だった。

 59分に内田達也の退場で数的不利になっていただけに、チャンスは限られていた。佐藤はほぼ同じ位置からのキックを蹴っていたこともあり、このキックに全身全霊を込めたと言っても過言ではなかった。

「監督の意図で、GK(塩田仁史)の頭を狙えと言われていて、(井上)湖音にも『1本、ニアを越してください』と言われていました。そのニア(壁)を越えたので、『いける』と思いました」

 敵陣ペナルティエリアの左外。佐藤が思い切って蹴り込んだライナー性のボールが「壁」と交代出場したばかりのレアンドロらの頭上を越え、そこに高くジャンプした平のヘッドに当たって少し方向をずらし、大宮ゴールのネットを揺らした。

 そして佐藤は前日の練習でロティーナ監督からゲキを受けていたことを明かした。

「セットプレーしかチャンスはなかったが、そのワンチャンスを決められて本当に良かったです。前半からこの角度でのファウルが多く、蹴る機会も多かった。前日練習で、ミスキックをしたとき、監督に吠えられていたんです(苦笑)。だから、集中して蹴りました」

 もしかすると……その指揮官のカツがあったからこそ、決まったゴールだったとも言えるかもしれない。

「相手が間にボールを置いても閉じてこないプレーだったので、むしろ、僕らとしてはやりやすかったです。このシチュエーションでこのサッカーができたことは自信になりますし、次の横浜FC戦に向けて、いいサッカーができたと思います」

 佐藤はそのように語る一方で、「ゴール前は固いが、それまでは比較的ルーズ。ただ、マテウスは日本人にはいない特別な存在で、シモヴィッチがもう少し早い時間に入ってきていたら、どういった展開になっていたのかとも思いました」と明かし、最後にポスト直撃弾など二度の決定機を作ったシモヴィッチの投入のタイミングも勝敗のポイントに挙げていた。

 まさに薄氷の勝利であった。その最初の壁を突き抜けたことで、チームの一体感は一段と増した。 

 プレーオフはレギュラーシーズンの順位が上のほうが優先され、同点であれば次戦へ勝ち上がれる。一番下の順位であるJ2・6位の東京Vは例えリードしても、追い付かれれば”敗退”という立場に置かれ、「とても苦しい立場」と胸の内を明かす。ただレアンドロがコンディションを上げるなど、チーム状況も好転してきた。それだけに、11年ぶりのJ1昇格へあと2試合、佐藤のキックがさらに重みを増してくる。

取材・文:塚越始
text by Hajme TSUKAKOSHI

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