「サッカー選手の鑑でした」新人DF荻原拓也の背中を押した平川忠亮の一言

浦和レッズの荻原拓也。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

引退する大先輩との年の差は”20歳”。一緒に練習するなかで改めて実感した偉大さ。

[J1 34節] 浦和 3-2 FC東京/2018年12月1日/埼玉スタジアム2002

 浦和レッズの新人DF荻原拓也がリーグ戦の今季最終となったFC東京戦、3-5-2の左ウイングバックでリーグ戦初先発を果たし、72分までプレーして宇賀神友弥と交代した。

 プロ1年目の荻原は、プロで勝ち残っていく術を付けるべく、サイドを主戦場とする実に20歳離れた”大先輩”平川忠亮の一挙手一投足を見守ってきた。今季は一緒に練習をする機会も多かった。そういう意味でも、彼にとって特別な存在だった。

「(引退セレモニーは)自分も泣きそうになりました。格好良かったです。僕もあのようになりたいと思う気持ちが強まりました」

 オズワルド・オリヴェイラ監督の下、シーズン終盤はコンスタントにベンチ入りした。平川を越えたというよりも、その可能性も評価されての起用。だからこそ、もっと結果を残したかったという悔しさは残る。平川のような対応力を身に付けるのもテーマだ。

「(平川は)背中で見せてきてくれました。今シーズンは、急にスタメンでパッと起用されたときに活躍しています。そのいつでもピッチに立てる準備を常日頃から怠らずしている姿を見てきました。そういった意味でも、サッカー選手の鑑だったと思います」

 そんな平川から背中を叩かれて一言、声を掛けられた。

「まあ……普通の言葉なんですけれど、『頑張れ』って言ってくれて。そりゃあ俺、頑張るしかないですよ」

 荻原は小さく頷いた。

 天皇杯の準決勝・鹿島アントラーズ戦が12月5日、勝てば9日に埼玉スタジアムで決勝を迎える。今季リーグ戦は8試合に出場。ルヴァンカップでは衝撃のデビュー戦2ゴールも記録した。U-19日本代表としても、来年のU-20ワールドカップ(W杯)の出場権獲得に貢献した。そして平川の抜けた来季、プロ2年目を迎える荻原にとって本当の意味で重要な勝負のシーズンとなる。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

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