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「残念ながら契約更新がなかった」李忠成が浦和から横浜FMに完全移籍

天皇杯の優勝セレモニーでの(右から)李、槙野、西川。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

二つの長文に想い込め、この瞬間に切り替える。「監督、GMからの『日本一を獲る』という言葉に感動をした」。

 浦和レッズのFW李忠成が12月27日、横浜F・マリノスに完全移籍で加入することが決まった。浦和と横浜FMの両クラブが発表した。

 今年33歳を迎えた李は、浦和でリーグ20試合3ゴール、ルヴァンカップ8試合2ゴール、天皇杯2試合出場。

 リーグ通算は、J1が291試合70ゴール。J2が31試合8ゴール。日本代表11試合2得点。

 李は浦和で次のようにコメントを発表している。

「お世話になった浦和レッズのファン・サポーターのみなさまにご報告があります。

 2019シーズンから、横浜F・マリノスに移籍することになりました。本当に浦和レッズの全てに感謝しています。5年間ありがとうございました。

 僕にとって5年間在籍した浦和レッズは『愛』の溢れた偉大で、素晴らしいチームでした。たくさんの愛を与えられ、正直最初はその受け取り方、返し方に悩んだ時期もありました。

 しかし、いつしかその愛に真摯に向き合うことで、僕は浦和の一員として大きな幸せを感じていました。浦和での5年間で掛け替えのない多くの感動、歓喜を、ファンの皆さん、サポーターの皆さん、チームメイト、レッズに関わる全ての方々と共有できたことをとても誇りに、幸せに思います。

 2019年もそんなチームで皆さんとともに戦い、Jリーグ・ルヴァン・天皇杯・ACLと全てのタイトルを獲り、また喜びを共に分かち合いたかったのですが、残念ながらレッズからの契約更新はありませんでした。

 サッカー選手として次に進む道を考えなければいけないなか、複数のクラブのお話のなかから横浜F・マリノスの一員として共に戦うことを決めました。

 僕は、サッカーが好きです。体が動かないと自覚するその時まで僕はサッカーをやっていたい。1パーセントの妥協なくサッカー選手として日本一に向かって全力でプレーするのみだとそのとき決意しました。

 一人でも多くの人たちと夢をみる素晴らしさと、実現する喜びを共有できたら嬉しく思います。

 本当にこの5年間素晴らしい時間をみなさんと歩めたことを幸せに思います。ありがとうございました」

 また横浜FMでは、次のようにサポーターに呼びかけている。

「2019シーズンより横浜F・マリノスでプレーすることになりました、李忠成です。

 伝統あるチームでプレーできることに期待と責任を感じています。

 監督(アンジェ・ポステコグルー)、GM(小倉勉氏)からの『日本一を獲る』という熱い思いを伺った時、過去にあった感動がまた身体を駆け巡るのを感じました。 僕にできることは、今まで培ってきた経験をプレーだけではなく、精神面でもチームに還元していくことだと思っています。

 1ミリの妥協もなく、日々練習に取り組み、試合ではチームの勝利に貢献できるよう、持てる限りの力を発揮していきたいと思います。

 夢を持つ素晴らしさと、それを実現する大きな喜び、マリノスに携わる全ての方々と共に感動したいと、今はその一心でいます。

 1日も早くマリノスの一員と認められるよう全力で走っていきます。

 2019シーズンより、『横浜F・マリノス 李忠成』に熱い応援、お願いいたします。熱い応援に全力で応えて行きたいと思います!」

 その二つの長文に想いを込めて、この発表の瞬間、彼の言葉通り、浦和の赤から横浜FMのトリコロールへ、李自身も身も心もを完全に切り替えた。

 2019年、浦和にとって間違いなく嫌な存在になるが、その対戦もまた今から楽しみだ。

文:サカノワ編集グループ

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