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天皇杯決勝の浦和に罰金200万円とけん責処分。巨大フラッグ、無許可準備、発煙筒…

天皇杯優勝を果たした浦和だが、主催者の日本サッカー協会から罰金とけん責処分が下された。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

日本サッカー協会から「施設利用の手続き、施設の公平・中立の義務違反」などで。

 浦和レッズは2月7日、公益財団法人日本サッカー協会から、2018年12月9日の埼玉スタジアムでの天皇杯決勝・浦和対ベガルタ仙台戦で、「施設利用の手続き、施設の公平・中立な利用の義務、および施設の適切な使用の周知徹底義務」に違反したとして、罰金200万円とけん責(始末書提出)の処分を受けたと発表した。

 クラブは次のように謝罪している。

「日本サッカー協会の皆さま、ベガルタ仙台に関わるすべての皆さまをはじめ、多くの方々にご迷惑・ご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。今回の処分を重く受け止め、今後は、ファン・サポーターの皆さまと適切で円滑なコミュニケーションをとり、施設利用の正確な手続き、施設の公平・中立な利用、関係する皆さまへの施設の適切な使用の周知徹底に尽力していくなど、今後同様のことを起こさぬよう、再発防止に努めて参ります。また、再発防止に向けて競技運営担当の本部長を変更する等体制を見直しいたしました」

 天皇杯の主催者であった日本サッカー協会の発表内容は次の通り。

 概 要: 天皇杯の参加チームは、試合に関わる人の安全の確保に努めなければならず、また、サポーターに対して施設の適切な使用を周知し徹底しなければならない。さらに、中立的運営が求められる天皇杯においては、施設の利用方法に関する公平性も求められる。

 浦和レッズは、2018年12月9日(日)に埼玉スタジアム2002にて行われた天皇杯決勝(浦和 対 仙台)において、これら義務に違反し、以下の3つの行為を連続的に行った。

 規律委員会では、これら義務違反を認定し、浦和レッズに対し譴責及び罰金200万円を科すのが相当と判断した。

(1) 浦和レッズは、試合前日に、主催者に無許可でサポーターをスタジアム内に引き入れ、応援物品の持ち込み及び設置作業等を行わせた。

(2) 浦和レッズのサポーターは、左右のアッパースタンド最上段から地面に垂らしたロープにビッグフラッグをくくり付け、選手入場時にこれを引き上げてこれを掲揚した。当該行為は、重大な事故を引き起こす可能性もあったが、浦和レッズは主催者に事前に許可を求めることをしなかった。

(3) 浦和レッズのサポーターは決勝戦の開始前及び終了後に、発炎筒等に着火し、浦和レッズのチームバスに向かって振りかざす等の危険行為を行った。浦和レッズはサポーターの危険行為を防ぐための適切な措置を講じなかった。

処 分: 罰金200万円 およびけん責

理 由: 懲罰規程3-6(チームによる著しい違反行為)

天皇杯 試合運営要項 第29条(参加チームの責任)

【今後の再発防止に向けて】

 浦和レッズは、今回の様な事案が発生しないよう、再発防止策を講じて参ります。

 大会主催者とのコミュニケーションを深めること等により、大会主催者と協力して観戦者や選手等試合に関わる全ての方々の安全確保に努めます。ファン・サポーターとの対話機会を今まで以上に設けてコミュニケーションを深めるとともに、ファン・サポーターに対して、施設の適切な利用等を周知徹底するよう努めます。

 なお、試合時の運営については、責任者を変更する等体制変更を行いました。また、不測の事態に備え、警備体制を強化して参ります。今回の事象のうち、発煙筒等の使用につきましては、各種法令規程に対し、絶対に違反することがないよう注意喚起を図って参ります。

 また、クラブスタッフに対しては、当時の競技運営担当の本部長と部長に対し厳重注意を行いました。

 本件につきましては、関係者のみなさまに多大なるご迷惑をお掛けしましたことを改めてお詫び申し上げます。

 浦和レッズは、『SPORTS FOR PEACE!プロジェクト~~~誇りあふれるスタジアムを!』の実現に努めるとともに、浦和レッズ理念の宣言にある「サッカーを初めとするスポーツの感動や喜びを伝え、スポーツが日常にある文化を育み、次世代に向けて豊かな地域・社会を創っていく」ために全力を尽くし、引き続き安全・快適で熱気ある満員のスタジアムをつくって参ります。

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