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千葉の佐藤勇人が封印を解き宣言「優勝を狙います」

ちばぎんカップで途中出場し、PKのキッカーも務めた佐藤勇人。(C)SAKANOWA

プロ20年目、「ここ数年、言ってこなかったけれど」。

[ちばぎんカップ] 柏 2[5PK6]2 千葉/2018年2月17日/三協フロンテア柏

 J2開幕1週間前に組まれたプレシーズンマッチのちばぎんカップ、ジェフユナイテッド市原・千葉が柏レイソルに2-2からPK戦の末、勝利を収めた。

 この試合、千葉の佐藤勇人が86分からピッチに立ち、PK戦のキッカーも務めて”優勝”に貢献した。プロ20年目、来月37歳になる彼はこれまで以上に不退転の決意で臨む覚悟だ。

「『目標はJ2優勝』という言葉をみんなが口にするなか、僕はここ数年、そう言ってきませんでした。でも、今年は、優勝、狙っていきます」

 試合後、彼はそのように「J2優勝」を目標にすると明言した。

「J1に長くいたジェフの変な自信があり、『ジェフはJ1にいなければいけないクラブ』という声が聞こえてくるなか、自分が『昇格しないといけない』、『J1に戻らないといけない』と口にすることによって、周りが同じように言わざるを得なくなる。それによって、ちょっとした過信と言いますか……起こしてしまったのかなって」

 J1にいてこそのジェフ千葉。そういう発想自体が、チームにとってプラスに働いていないのではないか。そう佐藤は自問自答してきたという。

「ウチのアウェーの勝率って、J2に来てから、ずっと悪いじゃないですか。足元をすくわれて、地に足がついていないのかなって。だから、ここ数年はずっと(J2優勝や昇格など)言ってきませんでした。でも、今年は、『優勝します』。それを目指し、照準を合わせて、チーム作りに自分もかかわっていくぐらいでやっていきます」

 千葉に復帰してちょうど10年目を迎える佐藤は、そう覚悟を示した。そして、昨シーズン限りで引退も考えたことも明かした。

「スパイクを脱ぐことも、いろんなことを考えました。ジェフにとって、選手として続けるのが良いことなのか、選手から離れて違う立場から見たほうがいいのか、そこでの葛藤はかなりありました」

 そのなかで、佐藤は「クラブが必要としてくれたこともありますし、(佐藤)寿人がジェフに戻ってくるかもしれないという話もあり、いろいろ重なりました」と、さらに1年、戦おうと決めた。

「今日も最後、タカ(船山)がちばぎんカップのトロフィーを掲げてくれと声を掛けてくれたけど(※)、『俺はリーグの時に掲げさせてくれ』って言いましたから(笑)」

 2009年以来のJ1復帰へ――。佐藤勇人はそのために、全身全霊をかける。

文:サカノワ編集グループ

※今季のチームキャプテンは佐藤勇人、副キャプテンは船山貴之、増嶋竜也、熊谷アンドリュー。この試合は船山がゲームキャプテンで先発していた。

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