危険!奈良の軸足タックルは「オレンジカード」。「骨が折れかねない」と原氏はプレー自体を批判

FC東京のディエゴ・オリヴェイラ。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

川崎対FC東京戦、二つのプレーを検証。「ボールに行ったかのみならず、相手競技者のことを考えなければいけない」

[J1 1節] 川崎 0-0 FC東京/2019年2月23日/等々力陸上競技場 

 川崎フロンターレ対FC東京戦、川崎のDF奈良竜樹の危険な二つのプレーが注目された。

 79分、ペナルティリアの外でカットインのドリブルをするディエゴ・オリヴェイラに対し、両足でスライディングタックルに行き、試合終了間際には、突破を図るナ・サンホの頭上まで足を振り上げてロングボールをクリアしようとした。その両方のシーンについて、『DAZN』の新コンテンツ「Jリーグジャッジリプレイ」で、日本サッカー協会の上川徹トップレフェリーグループシニアマネジャー、Jリーグの原博実副理事長、タレントの平畠啓史氏が議論し、検証した。

 上川氏は、イエローカードが出たスライディングタックル、そして足を振り上げて直接FKを与えたシーン、いずれも「判定は妥当であった」という見解を示した。

 ただ、79分のスライディングタックルの場面については、次のように説明した。

「スピードをつけて(ディエゴ・オリヴェイラに)、その勢いのままチャレンジしています。左足はボールに向かっていますが、両足で挟み込み、どちらかというと軸足のほうへ行っています。イエローカードは間違いないと思います。非常に無謀なタックルです」

 ただ、レッドカードが出ていた場合、その判定を尊重していたとも言う。

「あとはこれをレッドカードの対象と捉えるかどうか。ボールではなく足に、足の裏が向かっていれば、間違いなくレッドカードだったと思います。その点ではイエローカードが正しかったと思います。ただ、大ケガを負わすようなタックルだと判断し、レッドカードを出していたとしてもおかしくはなかった。『オレンジカード』(イエローとレッドの間)といえる感じではあったと思います」

 そのように、そこは現場の判断が優先されるべきだという立場を取った。

 ただ、そこで原氏は次のように語った。

「この状況やシチュエーションで(ディエゴ・オリヴェイラは横にドリブルをしている)、あのようなタックルは必要なかった。現場にいた人は、『なぜそのタックルが必要なのか』と感じたはず。オリヴェイラは上手く軸足を抜きましたけれど、あそこで踏ん張っていたら、間違いなく骨が折れていた。試合が荒れかねないタックルだった」

 元ストライカーでありJリーグ監督を務めた経験のある原氏は、そのように奈良のプレーそのものに疑問を投げ掛けた。

 平畠氏は「ボールに行っていたかどうか、だけが判定基準ではない、ということですね」と語ると、上川氏は「相手競技者がいてのこと。相手競技者のことを考えずチャレンジに行く、という考えは間違えています。そのように選手に説明をすることもあります」と強調していた。

 つまり、相手が危険に遭う可能性があれば、それを考慮したプレーを選択しなければならないということだ。とりわけ「危険(不正)なプレー」に関しては、国際サッカー評議会(IFAB)も重視している点である。

 IFABが発行するサッカーの「競技規則」12条の「退場となる反則」の中にある「著しく不正なプレー」では、次のように記載されている。

「相手競技者の安全を脅かすタックルまたは挑むこと、また過剰な力や粗暴な行為を加えた場合、著しく不正なプレーを犯したことで罰せられなければならない。いかなる競技者もボールに挑むときに、過剰な力や相手競技者の安全を脅かす方法で、相手競技者に対し片足もしくは両足を使って前、横、あるいは後ろから突進した場合、著しく不正なプレーを犯したことになる」

 原氏は「激しいプレーでの接触は良いけれど、汚いプレーと、著しく不正なプレーは止めないと、お互い大ケガになりかねない」と指摘していた。

「DAZN」はSNSのツイッターにて、「#Jリーグジャッジリプレイで取り上げて」のハッシュタグで、判定に疑問の残るプレーを募集している。

文:サカノワ編集グループ

Ads

Ads