とにかく明るい世代を支える横浜FMの山田康太。U-20代表では「勝ちに徹する」

全日本大学選抜戦で右MとしてプレーしたU-20日本代表の山田康太(横浜FM)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

”気付く”ことができる貴重なタイプ。危険の芽を摘み、味方の良さを引き出す。

 横浜F・マリノスのMF山田康太がポーランドU-20ワールドカップ(W杯)(5月23日開幕)を控えたU-20日本代表候補のトレーニングキャンプに参加し、16日に組まれた全日本大学選抜との練習試合では右MFとして60分間プレー。自身のいたサイドから攻撃の形を作り出した。

「ゲームをコントールして、チームを落ち着かせるところは心掛けていました。苦しい時に戻るべき時に戻ることは、僕にとっては苦になりません。チームのためになるプレーを出していけると思っています」

 そのように山田はU-20日本代表で生かせる自身の”強み”を考える。

 4-4-2の右MFに入って先発し、後半途中で中島元彦と交代。右サイドで起点になりながら、状況に応じて少し中央寄りにポジションを取って、サイドバックの石原広教(アビスパ福岡)のオーバーラップを引き出した。

「自分のプレースタイル的にもサイドに張るより、インサイドに入ることで中盤に厚みをもたらすことができます。それにリンクマンとなって経由したりするところは、(影山雅永)監督からも要求されていました。石原選手はスピードがあるので、高い位置を取らせて裏を突いて、お互いのストロングポイントを生かし合うところは、話し合ってできました」

 この練習試合でも垣間見せたが、状況や変化に”気付く”ことができる選手だ。危険になりそうなスペースを埋め、チャンスになり得るスペースに顔を出し、流れのなかから味方の”武器”を引き出す。「右で作り→左から狙う」というパターンができつつあった(狙いは伝わってきたが崩し切れなかった)のは、山田の存在あってこそだった。

 山田もチームの勝利に徹すると強調する。

「マリノスでは自分がもっと前に出て、アイデアのあるプレーを出すことが求められています。こっち(U-20日本代表)に来れば、チームが勝つために徹すると、切り替えてできています。勝つために、自分にやれることをやっていきます」

 昨年のU-19アジア選手権にも臨み、U-20W杯の出場権獲得に貢献している。あらゆるポジションを高い水準でこなし、何より監督の意図をピッチで具現化できる。確かにもう少し、攻撃面でも見せ場を作れるようになっていきたいところは課題だ。

「とにかく明るい世代」(橋岡大樹/浦和レッズ)というこのU-20日本代表で、そんな元気なタレントを縁の下で支えることができる貴重なタイプ。かといって、山田自身もいぶし銀というわけではなく、バイタリティを生かして”明るく”チームのために走り抜く。ある意味、チームを象徴する一人に挙げられる。

 山田もより信頼を得られる存在になりたいと闘っている。日本が世界の舞台で躍進を遂げるには、彼の力が必要になるはずだ。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

Posted by 塚越始

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