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【U-20W杯 日韓戦先発予想】中村敬斗と郷家友太が満を持して登場か

左サイドバックに東俊希、鈴木冬一、どちらを起用するかも読めないところ。(C)SAKANOWA

東俊希、伊藤洋輝の左足の一発も大舞台では武器に。

[ポーランドU-20W杯 ベスト16] 日本 – 韓国/2019年6月4日(日本時間5日0:30)/ルブリン

 ポーランドU-20ワールドカップ(W杯)は決勝トーナメントに突入し、グループB2位のU-20日本代表は6月4日、U-20韓国代表と対戦する。この大会で日韓戦が組まれたのは、2003年大会(当時:ワールドユース)以来16年ぶり。その際は延長戦の末に坂田大輔の2得点で2−1の逆転勝利を収めている。

 世界の舞台での宿敵・韓国との一戦は、あらゆる局面での激しいバトルが予想される。選手たちも冷静に語るなかで闘志を燃やす。伊藤洋輝(名古屋グランパス)は「熱いゲームになるが、大事なのはどれだけ落ち着いて戦えるか」と、平常心で挑むことを心掛ける。

 選手たちのコンディションは今回、中5日を挟んだことで、しっかり回復に努めることができた。6月3日の時点で、これまで別メニューだった藤本寛也(東京ヴェルディ)、宮代大聖(川崎フロンターレ)、郷家友太(ヴィッセル神戸)、鈴木冬一(湘南ベルマーレ)が全体練習に合流しており、韓国戦には間に合いそうだ。センターバックの三國ケネディエブス(アビスパ福岡)のみ別メニューが続いている。

 試合前日まで規定により非公開練習が組まれており、一部のスタメンは読めない。そのなかで特に注目はFWとサイドハーフだろう。これまで先発してきた斉藤光毅(横浜FC)と田川亨介(FC東京)が負傷離脱したためだ。

 そんななか期待が掛かるのが、中村敬斗(ガンバ大阪)だ。今大会は全3試合に途中出場。サイドハーフや最前線に入り、得意のドリブルで貪欲にゴールを狙う姿勢を見せていた。テクニカルなドリブルなど、個人技で勝負できる斉藤がチームを去ることになっただけに、中村の突破はその穴を埋めるだけではなく、チームに強力な推進力をもたらしそうだ。

 中村も期待されるタスクを理解しており、「FWでも、サイドハーフでも、アシストを含めて、決定的な仕事ができるようにしたい」と意欲を示す。

 また、郷家はU-20エクアドル代表(△1-1)以来の復帰が見込まれる。この試合に向けて調整を続けており、誰よりも強い思いを持ってピッチに立つ。

 右サイドバックの菅原由勢(名古屋グランパス)は「僕たちが組織的に戦って、ボールを入れさせないようにすることが大事」と語る。注目のレフティ、イ・ガンイン(バレンシア/スペイン)らを組織的な守備で封じ込めながら、グループステージのエクアドル戦、U-20メキシコ代表戦(〇3-0)で見せてきた勝負どころでの決定力の高さを改めて発揮したい。東俊希(サンフレッチェ広島)、鈴木、どちらを左サイドバックで起用するかで、ゲームプランも変わってきそう。また、その東や伊藤の左足による一発も、こうした大舞台では日本の”秘密兵器”になるはずだ。

 注目の一戦は現地時間6月4日17時30分、日本時間の5日午前0時30分キックオフを迎える。

取材・文:松尾祐希(フリーライター)

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