横浜FCに”変革”を起こす男――GK山本海人が挙げた「今までで一番良かった」と「まだまだ駄目」

山本海人(上段、左)。開幕戦では戸島(同、右)、武田(下段、右)も新天地デビューを果たした。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

J2開幕の松本戦、新天地で無失点デビュー。前田大然の投入後にやや動揺したと明かしたが…。

[J2 1節] 横浜FC 0-0 松本/2018年2月25日/ニッパツ

 横浜FCに今季加入したGK山本海人が、無失点デビューを果たした。南雄太との熾烈なポジション争いを制して掴んだ開幕スタメンの座。J1昇格争いのライバルである松本山雅FC相手に結果を残し、ノルマの勝点1をもたらした。

 この1試合の中で、32歳の守護神はさっそくいくつかの収穫と課題を見出していた。

「攻撃しているときのリスクマネジメントについて、ずっと周りに口酸っぱく言ってきました。キャラ(カルフィン・ヨンアピン)とマサキ(渡邉)は対人の守備がすごく強いけれど、二人で(連動して)守ることがちょっと苦手。彼らが1対1でFWと対峙する場面が非常に多かったので、もうちょっと信用し合って、コンパクトな陣形を保ったまま一人が行ったら一人がカバーするようにしていけたらと伝えています。ただ、選手の距離間に関しては、今日は今までで一番良かったと思います」

 それでも試合終盤、松本が切り札のスピードスター前田大然を投入したあと、少なからず動揺したと言う。

「最後は少し、前田大然にちょっと押された形になり、ラインがずるずる下がり気味になりました。そこでもなるべく高いラインを維持できれば、(下がって守備をしようとする)FWの選手の負担も減らせられるとは感じました」

 ただ、そんな松本の新たな”武器”にもゴールを許さなかった。横浜FCの全員で踏ん張って無失点に抑えたことで、守備の確かな手応えを得た。が、勝利はならなかっただけに、山本はもちろん満足などしていなかった。

「(プレーには満足している?)駄目です。まだまだもっと自分の仕事はできると思っています。コーチングだけでなく、フィードの部分もそうですし、ゲームを作る展開力ももっと向上させないといけない。しっかりつなぐサッカーを目指しているなかで、前半から大きく蹴りすぎていたと思うので、そこをもうちょっと落ち着かせられるように、自信を持っていきたいので、僕自身もっと練習を積み重ねたいです」

 新体制発表会の席で「まあいいか、あとでやればいいかと、このチームは曖昧なところが多い」と指摘した山本。チームを俯瞰し、課題を修正していく理論派は、そのように周囲にも、自分自身にも高い要求をしたうえで、最大の目標である勝利を追求する。

 横浜FCに”変革”を起こす男になるのか――。山本と横浜FCの次なるミッションは、もちろん勝点3奪取だ。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

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