なでしこJが緊急ミーティング。岩渕真奈と横山久美が”魅せた”回答

アイスランド戦で攻め込む岩渕(手前)と横山。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

「決めてもらわないと」、「さっきのとでチャラ」。

 ポルトガルの地で、12か国が集結するアルガルベカップに臨んでいるなでしこジャパン(日本女子代表)。6失点を喫したオランダ戦の悪夢から中1日で迎えたアイスランド戦は、絶対に負けられないという、いつもと異なる緊張感に包まれていた。

 大敗したあと、選手たちは初めて全員でミーティングの場を設け、高倉麻子監督の下、約2年間かけて取り組んできたことを改めて整理し共通意識を高めた。決まり事を明確にし、チーム全体でイメージを共有させた。そして、最後は個々の勝負になるとも改めて確認した。

 アイスランドは昨年のFIFA女子ワールドカップ・フランス大会欧州予選で、ドイツを破っている。その実力をつけるチームに、なでしこジャパンはイメージ通りに守備をハメ込むことに成功する。

 あとは攻撃陣の出番だ。菅澤優衣香(ジェフ千葉)の先制点を皮切りに、どんどん選手たちが積極的に攻め込む。そこで面白い動きを見せていたのが岩渕真奈(INAC神戸)と横山久美(フランクフルト)の二人だった。

 左サイドに入っていた横山が中央へボールを持ち込もうとして、その大外から岩渕が回ってボールを要求する。後半には二人がゴールに向かいトップスピードで並走。ボールホルダーの岩渕がチラリと横山の位置を確認するがシュートをチョイス。今のは自分にパスを託すべきだったとアピールする横山に「ゴメン、ゴメン!」と岩渕は苦笑いで返していた。

 二人が作った最大の見せ場が68分。ドリブルで仕掛ける横山が「ワンツー!」と声をかけ、岩渕がその要求通りにパス戻す。そして横山がすかさず右足を振り抜き、決定的な場面を作った。しかし、GKの好セーブで、惜しくもゴールはならず。

「あれは決めてもらわないと」と岩渕が横山を見る。

「さっきの(パスを出さなかった場面)とでチャラ(笑)」とかわす横山。

 二人からは相手にとって小憎らしいコンビプレーが生み出される。今のなでしこジャパンにとって貴重なペアだ。

 なでしこジャパンは5日にグループステージ最終節で昨年の女子EURO準優勝のデンマークと対戦し、7日に順位決定戦に臨む。楽しむようにDFをかわす二人のコンビネーションからゴールが生まれるその瞬間が待ち遠しくてならない。

取材・文:早草紀子
text by Noriko HAYAKUSA

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