【W杯23人枠の行方】「車屋と宇賀神の戦いがここから始まる」とハリル。内田篤人はやはり難しいか…

ベルギー遠征に臨むメンバー26人を発表したハリルホジッチ監督。(C)SAKANOWA

左SBは長友が”当確”。もう一枠に求められる「右」の対応力。

 FIFAワールドカップ・ロシア大会(6月14日~7月15日)の開幕まで3か月を切り、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が、3月19日からのベルギー遠征(キリンチャレンジカップ2018 in EUROPA 23日マリ戦、27日ウクライナ戦)に臨むメンバー26人を発表した。

 W杯に臨むメンバー23人のリスト作成について、指揮官は「まだ半分は決まっていない。ケガをしている選手が多く、彼らの状況を見極めていかなければ」と説明。これから絞り込み、状況によっては「アルジェリア代表監督時代にW杯直前に呼んだマハレズのように」サプライズ招集もあり得ることを示唆した。

 今回のメンバー発表の記者会見で興味深かったのが、指揮官のサイドバック(SB)に関する発言だった。右SBについては、まず酒井宏樹が不動。ただ、もう一人招集した遠藤航について、14日のルヴァンカップ・G大阪戦で負傷したため「検査を受けていると聞いている。ただバックアップは用意している」と、ハリルホジッチ監督は説明した。

 一方、左SBは長友祐都はケガさえなければ当確と言えて、ハリルホジッチ監督は「長友は素晴らしい。チームを代えても(インテルからガラタサライに移籍)すぐ試合に定期的に出続けている。存在感は日本人選手の中でも抜けている」と適応力の高さを称賛していた。さらに「車屋と宇賀神の戦いがここから始まる。いずれも合宿をたくさんこなしているわけではないが、左サイドに右サイドもいけるのか。どこまで対応できるのか、そういった点を見極めたい」と、車屋紳太郎と宇賀神友弥を争わせることを明言。今回の遠征の注目点のひとつになりそうだ。

 右サイドも……と発言したところに、指揮官の苦悩が感じられる。両サイドをこなせる酒井高徳はハンブルクで主将としてプレーしているものの2部降格圏に低迷。そして何度か招集レターを送ってきた内田篤人は鹿島アントラーズで復活を遂げたものの、やはりトップコンディションには遠い。日本代表の主力のうち、吉田麻也、香川真司、清武弘嗣がリハビリ中で、長谷部も故障を繰り返している。ケガをするかもしれない、というリスクのある選手が今後さらに招集される可能性は極めて低くなったと言える。

 マリ戦が行われる3月23日に30歳の誕生日を迎える宇賀神は、昨年の6月シリーズに招集されたものの出場機会を得られなかった。一方、25歳の車屋は昨季川崎でリーグ優勝を果たし、その勢いのまま直後のE-1東アジア選手権で招集され計3試合に出場した。サイドのスペシャリストとはいえ両者のタイプは異なるだけに、その特長をチームに生かせるかどうかがポイントになる。

 ハリルホジッチ監督は「W杯本大会では、誰もプレゼントなどしてくれない。希望を掴みに行く戦いをしなければならない」と強調していた。その要求に応える選手は誰か? 23人枠を巡る争いはここから一段と熾烈を極める。

文:サカノワ編集グループ

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