杉本健勇が「希望のゴール」を掴めるか。「スーパーマンじゃない」とそわそわしていたA代表初選出直前から―

日本代表の杉本健勇(C大阪)。 写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

「伸びている一人」とハリル監督。ウクライナ戦で求められる『結果』。

[キリンチャレンジカップ in EUROPA] 日本 – ウクライナ/2018年3月27日/ベルギー・リエージュ

 セレッソ大阪の杉本健勇がA代表に初めて選出されたのが、アジア最終予選のオーストラリア、サウジアラビア戦に向けた昨年8月24日の発表だった。その直前、杉本はとてもそわそわしていた。

 8月19日のアウェーでのジュビロ磐田戦(スコアは1-1)、杉本は水沼宏太のクロスに倒れ込みながらも大井健太郎に競り勝ちボレーでゴールを決めていた。実に直近で通算7試合8ゴールと脅威の得点力を誇示していた。

 それでも杉本はあと一度訪れたヘディングシュートのチャンスを逃し、決勝点を奪いきれなかった。そのため、翌週の代表発表に名前が呼ばれるのかどうか……「(決め切れなかった)ワンプレーで決まってしまうかもしれませんね」と悔やみ、そわそわしていたのだ。その2か月前にもハリルホジッチ監督は「杉本に注目している」と名前を挙げていたが、結局、代表メンバーには呼ばれていなかった。

 強さとスピードを備え、あらゆる態勢からゴールを決められるフィニッシュワークを武器とする。その杉本は「3本に1本は決めなければいけない」とストライカーとしての自負を示しつつ、一方で「スーパーマンじゃないんで。全部が全部はちょっと……」とも語っていた。

 結果的にその想いは杞憂に終わり、むしろその後はケガによる離脱期間を除いてコンスタントにA代表に招集されてきた。10月のハイチ戦では代表初ゴールも決めた(国際Aマッチ通算5試合・1ゴール)。

 3月15日に行われた今回のベルギー遠征に向けたメンバー発表で、ハリルホジッチ監督は25歳の杉本について、「最近さらに伸びてきている一人」に挙げていた。そして小林悠とともに、「アグレッシブに背後のスペースを突くだけでなく、第1DFとして最終ラインへのプレスも怠らない」と守備の役割についても評価していた。一方で、「ただし、CFに何がまず求められているのか。希望を掴み取ってほしい」と、”ゴール”を欲していた。

 日本代表が、この悪い流れを断ち切る救世主を求めている。杉本にとっても、世界のハイレベルの相手と対戦できる貴重な機会だ。スーパーマンではない。ただ、杉本が杉本である強さを示して、「得点者」の欄にその名前を刻みたい。

文:サカノワ編集グループ

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