「柔」の内田篤人と「剛」の小田逸稀。鹿島の新たな翼になるか?

鹿島の内田篤人。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

内田は「まったく練習からサボらない」とJデビューした小田を評価。

 鹿島アントラーズのサイドバックは、安西幸輝、西大伍の負傷離脱により様々な試行錯誤が繰り返されてきた。最近2試合では、14日のJ1・8節の名古屋戦(〇2-0)は右・内田篤人、左・小田逸稀が先発。そして17日のACL6節の水原三星戦(●0-1)は右・伊東幸敏、左・三竿雄斗が先発。開幕の躍進を支えた安西が間もなく戦列復帰予定で、西も調整中。伊東も実戦経験を積むごとに試合勘を掴み、すでに今季出場していたACLに続きJでも小田も持ち味を発揮、そして三竿雄も争いに食い込もうとしている。

 とりわけ新鮮だったのは、開幕の清水エスパルス戦以来の戦列復帰を果たした内田と、Jデビューを飾った2年目の小田の組み合わせだ。内田がサイドでボールを収めて試合を作れば、小田は強烈なフィジカルでジョーや和泉竜司も抑え込んだ。このセットが今後のオプションになりうることを示したのではないだろうか。

 内田は名古屋戦後、「いいチームとの対戦が続くから、一喜一憂しないこと。大切な試合が続いていくから、平常心を保って。これで一気にガラッと変わるかは分からない。我慢のサッカーは変わらない」と気を引き締めていた。

 そしてJデビューを飾った小田について、次のように話していた。

「とても頑張っていたでしょ。本当に対人が強い。練習からまったくサボらず、それは俺が隣で一緒にやってきたから一番分かっている。もちろん、あいつもだけではない。若い選手のこと、俺は結構よく見ていて関心させられている」

 内田はそのようにまるで弟がデビューしたかのように評していた。

 鹿島の大岩剛監督もそういった練習中の二人を見て、”コンビ結成”を決断したのかもしれない。加えて昌子源も「逸稀に今日(名古屋戦)はだいぶ助けられました。改めていい選手だと思いました」と頷いていた。

 一方、小田も内田について、「常に落ち着いていて、いいタイミングで声を掛けてくれて、しかも説得力がある。僕もあのような選手になりたいです」と羨望する。練習で一緒にプレーする機会も多く、「完全にハメこんでボールを奪えたと思った瞬間に剥がされて、ただ『すごいな』と思わされてきました。そういう環境でプレーできることもありがたいです」と語る。

 名古屋戦の勝利は「無失点で勝てたことが何より嬉しいし、それを次に生かして、もっとオーバーラップできるようにしていくことが課題。波に乗りたいです」と、さらに意欲も強めていた。

 内田は30歳、小田は19歳。ピッチに立てば年齢など関係なく、互いを必要とし補完し合う。「柔」の内田と「剛」の小田――。鹿島の新たな翼になれるか。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

Posted by 塚越始

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