”3監督”のドラマが埼スタで交錯――柏木陽介が迎える特別な週末

浦和の柏木(写真は昨年のACLアル・ヒラル戦より)写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

ミシャ凱旋、大槻暫定監督ラスト采配、オリヴェイラ新監督が視察――。

[J1 9節] 浦和 – 札幌/2018年4月21日/埼玉スタジアム2002

 浦和レッズの柏木陽介が、特別な週末を迎える。

 21日の9節は、恩師であるミハイロ・ペトロヴィッチ監督率いる北海道コンサドーレ札幌と対戦する。オズワルド・オリヴェイラ監督が初めて視察し、17位に低迷していたチームを公式戦無敗のままV字回復させた大槻毅暫定監督が指揮を執る最後の試合になる。さまざまな感情が浦和のキャプテンを捉えそうだが――。

 しかし、柏木は「目の前の試合を戦うだけ」と、勝利のみを追求する。

「目の前の試合をいかに戦うか、高いモチベーションで臨むことが大事。ミシャがどう、大槻さんがどうというのは関係ない。そこらへんは意識しすぎず、ひとつの試合として俺らも戦わないといけない」

 柏木は周囲の喧噪を意に介さない。実際、大槻監督からも「私情は挟まない。勝つことだけを考えよう」と、ミーティングで選手たちに呼びかけたという。

「何より今の順位(リーグ10位)で満足していない。そこを一人ひとりが考えてプレーしないといけない。少し飛び抜けてきた広島に、ここから追い付いていかなければならない。この連戦をどれだけ戦えるかが、今後にもつながっていくから」

 堀孝史元監督から大槻暫定監督へ。そしてオリヴェイラ監督が就任。監督交代劇の荒波のなかで迎えた怒涛の公式戦15連戦で、さらに勝点と勝利を積み重ねた先、Jリーグ優勝(ルヴァンカップ決勝トーナメント進出も)を現実的な目標に捉えたいと思い描く。

 また大槻体制下、キャプテンとして、柏木なりに新たな発見=気付きがあったという。

「声を出すだけというだけでなく、姿勢のところ。(大槻)監督が『いこうぜ、キャプテン』という雰囲気を作り出してくれた。そういう感じでいいんやなって。みんなでいこうっていうところを見せていきたい」

 柏木が現時点でのベストなプレーを見せ付けて浦和の勝利を収めることが、大槻監督、そしてミシャへの恩返しになり、オリヴェイラ新監督への名刺代わりになる。「浦和の10番」が目の前の戦いで、貪欲に勝利を目指す。そこに一点の曇りもない。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

Posted by 塚越始

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