「海外組に比べ環境の甘さを感じるので」槙野智章が”7連戦”フル稼働の理由

浦和レッズの槙野智章 写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

 オリヴェイラ監督に「厳しい状況で試されている」。その意図を汲み取って。

[ルヴァンカップ] 浦和 1-0 広島/2018年5月16日/埼玉スタジアム2002 

 浦和レッズの日本代表DF槙野智章がルヴァンカップのサンフレッチェ広島戦でフル出場を果たして無失点勝利を収め、チームをプレーオフステージ進出に導いた。多くの中心選手にターンオーバーが課されるなか、オズワルド・オリヴェイラ監督の就任後、守備の要である槙野はフル稼働。中2、3日と続いてきた連戦で、常に最終ラインの一角に入ってきた。

 オリヴェイラ監督が指揮を執ってから、槙野はリーグとルヴァンカップの6試合でフル出場中だ。その間、最近3試合など計4試合で無失点を記録している。

 なぜ、槙野だけタフに使われているのか。彼は指揮官の意図を汲み取る。

「連戦で信頼して使ってもらっているお陰で、周りから見られると(コンディション面を)心配されがちですけど、個人的にも、いいパフォーマンスといいコンディションで試合を乗り切れていると思っています。そのなかでもっと自分の高めていかない部分にも気付けて取り組めています」

 そして槙野は「海外組」「国内組」という言葉を使って続けた。

「海外組に比べると、国内組の環境に非常に甘さを感じているので、できるだけ、自分の置かれる状況で厳しい環境を作って、高めていく必要があると思っています。その意味で、あえてですけれど、オリヴェイラが連戦を僕に課して、どれだけ厳しい状況で厳しい相手を抑えられるのかが試されていると思います」

 つまりオリヴェイラ監督は槙野に浦和のためにタフに戦わせることで、日本を代表するDFとして、その先の「世界」を見据えているということ。それがまずFIFAワールドカップ・ロシア大会であり、そして浦和がまたアジアチャンピオンズリーグやクラブワールドカップに向かって行くためであり。スケールの大きな選手になってほしいという願望もその起用法に込められていると言える。

 実際、良い時はとにかく良いのだが、パフォーマンスに少なからずムラのあった槙野が今、キャリアの中でおそらく最も安定感のあるプレーを見せている。それは「日本」にとってプラス材料になるはずだ。

「鳥栖のイバルボ選手、今日(広島戦)のパトリック選手もそうですし、僕にとってやり甲斐のある相手が毎試合、毎試合いて、この連戦の中でしっかりゼロに抑えること、1対1の部分でしっかり勝ち切ることが僕の大きな仕事であり、アピールにもなります」

 ワールドカップに向けた中断前、Jリーグ最後の一戦は19日にアウェーでガンバ大阪と対戦する。「あともう1試合、しっかり戦って報告を待てればと思います」と、槙野は胸を張って言った。Jでの7連戦フル出場の先に、世界が待っている。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

Posted by 塚越始

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