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【なでしこJ】新世代型SB清水梨紗が強豪との連戦で掴んだコツ

なでしこジャパンの清水梨紗。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

 アメリカ代表ラピノーとの対戦から学んだこと。

 女子代表4チームが集う「トーナメント・オブ・ネーションズ」に参戦しているなでしこジャパン(日本女子代表)は、アメリカ(●2-4)、ブラジル(●1-2)と2連敗を喫した。日本時間8月3日早朝に、最終のオーストラリア戦を迎える。

 これまでの2試合で右サイドバックとしてフル出場を果たしたのが清水梨紗(日テレ・ベレーザ)だ。日本時間7月30日のブラジル戦では力強い守備を披露し、崩されるシーンはほとんどなかった。

 その背景にあるのが、アメリカ戦の65分にサイドアタッカーのミーガン・ラピノーに決められた4失点目だった。清水は「自分の中で守備の考え方が変わった」と明かした。

「アメリカ戦でラピノー選手と戦ってみて、自分の中で守備の考え方が変わりました。あまり1対1をさせてくれなかったイメージがあり、ボールへ行けなかった。だから今回のブラジル戦は強気に、さらに前の段階で潰せるかなとやってみました」

 具体的に彼女は説明する。

「アメリカ戦は裏のスペースを気にして、ラピノー選手のところに思い切って行けませんでした。もちろん裏のスペースは意識しなければいけませんが、走り込まれる選手がいないのであれば、思い切って前へアタックしに行こうと考えました。それをブラジル戦で少し取り組んでみたところ、上手くいった部分もあり、そこは収穫に挙げられます」

 中途半端はいけない――。清水は一つ守備のコツを掴んだようだった。加えて彼女は課題とオーストラリア戦への抱負を次のように語っていた。

「後半、前からブラジル選手が来たときに慌ててパスを回せなくなってしまい、自分たちがボールを持っていないと攻撃に厚みを出せず、そのなかで失点を喫してしまったのは課題です。(オーストラリア戦は)アジアカップでは最後に勝って優勝できたが、オーストラリアもさらにレベルアップしてきていると思うので、受け身にならず、自分たちのサッカーを出していけたらいいなと思います」

「まず自分のところで崩されないことを心掛けて、迫力があるので、クロスへの対応も体が大きい選手に当たり負けずゴールを奪われないようにやっていきたいです」と言うオーストラリア戦で出場機会は訪れるか? 22歳の新世代型サイドバックがアメリカの地で、キャリアのターニングポイントと言えるようなキッカケを掴んでいる。

文:サカノワ編集グループ

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