【長崎】徳永悠平が語る新加入の俊英オランダ人DF『バイス効果』

V・ファーレン長崎の徳永 写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

浦和戦でキャプテンマーク。「『強さ』が増した」という手応えに加え――。 

[J1 20節] 浦和 0-0 長崎/2018年8月5日/埼玉スタジアム2002

 V・ファーレン長崎が浦和レッズとのアウェーゲームでスコアレスドローに持ち込み、貴重な勝点1を積み上げた。鈴木武蔵のポスト直撃弾など決定機も作っていただけに勝利も狙えた惜しい内容だったが、選手たちは「最低限の結果」とポジティブに受け止めていた。

 元オランダU-19代表DFヨルディ・バイスのJデビュー後、3試合で1勝1分1敗。その1勝1分はいずれも無失点だ。前節コンサドーレ札幌は3失点を喫していただけに、3バックの右ストッパー徳永悠平は無失点の結果に胸を撫でおろした。

「我慢強くできました。勝利を狙いながら、アウェーで勝点1。こうしたゲームを最低限やっていかなければいけない。(浦和には)できるだけスペースと自由を与えないことを意識していました。怖いシーンはありましたけれど、その数を少なくできたという点で、良い守備ができていたと思います」

 徳永自身は試合中の接触プレーで後頭部にヘディングを受けて一時倒れ込んだ。首を痛めるむち打ちのような状態になったそうだが、「ま、それはしょうがないです」と戦列に戻り、87分までプレーした。

 この日の3バックは左から高杉亮太、リベロにバイス、そして徳永という並びだった。徳永は身長186センチの新たな守備の要バイスについて、次のように語った。

「(加入後)練習はほとんど一緒にできなかったので、試合をしながらお互いに特長を掴みながらやっています。こういうことができるんだ、とだいぶ把握できてきました」

 浦和戦ではバイスが来日後初めてキャプテンマークをつけた。早くも、と言っていいだろう。徳永もその闘争心とリーダーシップに頷く。

「キャプテンシーがすごくあり、それにみんなも引っ張られて、気持ちを出せたと思います。前節(札幌戦)3失点した反省を踏まえ、今回は(失点)ゼロで抑えようと、バイスが声を張って常にリスクマネジメントできて、最後に体を張るところを90分通して続けられました」

『バイス加入効果』はさっそく出ているようだ。徳永は続ける。

「基本的なチームの戦い方は変わりませんが、ゴール前で最後に体の張るところは、彼が加わったことで『強さ』が増しました。それぞれのストロングポイントをさらに活かしていけるように、話ながらやっていきたいです」

 守備は力強さが増し、加えて最終ラインの3人がいずれもビルドアップの起点になれる点も長崎の武器に挙げられる。最終ラインの安定により(もちろんまだまだ課題もあるが)、それぞれが特長を発揮し合える好循環が、チーム内でできてきている。

「僕らはそれができないと、おそらく良い試合をできない。だから、お互いの特長をどんな時でも出せるように、そこは意識していきたいです」

  オランダのエールディビジ(1部リーグ)で2007年からNACKブレダやヘーレンフェーンなどで187試合の経験を積み、最近2シーズンはオーストラリアのシドニーFCでもDFリーダーを務めてきた。今回の無失点は守備陣はもちろんチーム全体にとって手応えになった。リーグ14位とまだ一瞬たりとも気を抜けない順位に位置するが、バイスがもたらす相乗効果には十分期待していいようだ。コツコツと勝点を上積みしていった先に、J1残留の灯も見えてくる。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

Posted by 塚越始

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