【ファインダー越しの世界】宇佐美貴史は戦える選手だと証明するために奮闘していた

ドイツでは4チーム目となるデュッセルドルフ。宇佐美は結果を出し、さらなる飛躍を目指す。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

アウクスブルクで浮かべていた晴れない表情。

10月下旬、ブンデスリーガで戦う日本人選手たちを撮影するため機上の人となった。

そのひとり宇佐美貴史は今シーズンの序盤に、戦いの舞台を2部のデュッセルドルフへと移している。

これまでゴール裏から見た彼のドイツでのプレーで、もっとも印象に残っているのは今年2月17日の対バイヤー・レバークーゼン戦だ。ただし、その印象は決して良いものではない。

当時、宇佐美が所属していたのは1部のアウクスブルク。チームは前週のマインツ戦(宇佐美は90分から交代出場)で上手く機能せず、状況を変えるためだろう、この日本人アタッカーをレバークーゼンとの一戦に先発出場させた。しかし、宇佐美は満足のいくサッカーをピッチで描くことはできなかった。

同じ左サイドのDFにボールを預けてくれと要求する。しかし、超大型CFをターゲットとしたロングキック攻撃が多用され、宇佐美の足元にボールが収まる機会は限られた。

選手がピッチに立てなければ悔しいと思うのは当然だ。だが、宇佐美の場合はピッチに立っていても、自分のサッカーができないもどかしさを抱いているようだった。

試合後、ロッカールームへと立ち去る彼にレンズを向ける。その苦しい胸の内は、どこか晴れない表情に表れていた。

Posted by 徳原 隆元

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