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新人の下川陽太が「大好きなサッカーが仕事になる幸せ」を噛み締め、松本山雅のため全力でサイドを駆け抜ける

反町監督からのアドバイスは——。

昨年特別指定選手として一時主力に定着した下川(左下、29番)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

「自分の特長がなんなのかを把握して、プレーの精度を上げないと駄目だ」

 その指揮官からの言葉が、胸に刻まれているという。

 これからは「食べるところも、休むところも仕事。プロとして、その一つひとつをしっかり見つめていきたいです」と、下川は自覚する。生活のすべてをサッカーに捧げられる。あとはチームの勝利のために日々、全身全霊を尽くすだけだ。

「(キャンプは)ケガをせずにここまで来ているので、順調です。(今季の目標は)J1に行くことはもちろん、数字で結果を残していきたいです。昨季はゴールも、アシストも、記録できませんでした。僕からすれば、『ただ試合に出ていただけ』だと思っています。今季ははっきりと誰にもわかるように、結果を残していきたいです」

 爽やかな笑顔も”武器”で、早くも多くのファンの獲得に成功している。チームの新たな顔にもなり得る、タフで負けん気の強い——―松本山雅の大地に力強く萌える緑のユニフォームが似合う男だ。

 下川陽太が本当の意味でのスタートラインに立つ。松本を応援するすべての人のため、プロとして戦う喜びと覚悟を胸に、2018シーズンが始まる。

■プロフィール■下川陽太 しもかわ・ようた/1995年9月7日生まれ(22歳)。大阪府出身。アスペガス生駒FCーアスペガスFC―国見高―大阪商業大―松本山雅FC。178センチ・70キロ。昨季J2・8試合0得点(特別指定)。

取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI

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