川口能活が明かした「500試合」出場の重み。「特に400試合からの道のりは簡単ではなかった」

ホーム最終戦、川口がスタンドのサポーターやファンにボールを投げ渡してプレゼントした。(C)SAKANOWA

400試合目のセレモニーには出られなかった。

SC相模原の川口能活が、J3・32節のFC東京U-23戦でJリーグ通算500試合出場を達成した。ホーム最終戦となった11月26日の33節・ガンバ大阪U-23戦の試合前にはセレモニーが行なわれ、中村俊輔、中山雅史、楢﨑正剛、井原正巳監督から祝福のメッセージが届いた。川口にとって「501試合目」は2-2の引き分けに終わったが、サポーターからも熱い「ヨシカツコール」が送られた。

「特に400試合から500試合までに行くまでの道のりは簡単ではなかった」

試合後、川口はそのように500試合出場の重みについて明かした。

「大きな怪我をして、チームを渡り歩き、シーズンを通してまともに試合に出られなかった時期もあった。そういった難しい状況を乗り越えての『500』だった」

Jリーグでのキャリアを振り返ると、ジュビロ磐田時代の2012年はリーグ出場2試合のみとなっている。そこで、ちょうど通算400試合出場を達成しているのだ。

「実は400試合を達成した翌週の練習で、右足のアキレス腱を断裂してしまって……(全治6か月)。次の試合のセレモニーには出れらなかったんです。僕の代わりにカミさんと子供たちが花束を受け取って、それを僕はテレビで観ていた。それは、ちょっと悲しい記憶として残っていました」

そこから川口にとって、過去にない試練の日々が続いた。怪我を乗り越えての復活、しかし2013シーズンで磐田を退団に。FC岐阜では1年目はレギュラーの座を掴んだが、2年目はわずか6試合の出場。そして昨季相模原に加入。チームの顔として、もう一度チャンスを掴み、活躍をしている。

「今回、500試合に絡んだふたつの試合(FC東京U-23戦は0-0、G大阪U-23戦は2-2)で勝てなかったことが、まず何より悔しいし、サポーターの皆さんに申し訳なかったです。FC東京U-23戦で、相模原のサポーターが祝福の横断幕を出してくれた。あれは僕にとって最高に嬉しかった。あんな粋な演出をしてくれて感動しました。そのサポーターの前で、家族とスタジアムでセレモニーを迎えられて、本当に嬉しかったです。こうしてチャンスを与えてくれたクラブ、監督、スタッフ、それにチームメイトの仲間、みんなに感謝の気持ちしかありません。だからプレーで応えていきたい」

川口の相模原への「感謝」の言葉の背景には、苦しい時に一緒に戦ってくれた仲間への想いが詰まっていた。

「来季も必要としてもらえるように、まず今シーズンの残り1試合、全力で挑みたい」

42歳になった川口の闘志は、1試合のピッチに踏み出した時と変わらず力強く燃えている。

取材・文:塚越始

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