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「韓国のほうが強いと分かっていた」ハリル発言が、日韓戦完敗の傷口に塩を塗る

日韓戦後のセレモニーで肩を落とす日本代表の選手たち。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

外国人指揮官のリアルな評価とも言える一方、責任転嫁とも受け止められかねない。

[東アジアE-1選手権]日本1-4韓国/12月16日/味の素スタジアム

 日本が韓国に1-4で敗れ、東アジアE-1選手権は2勝1敗の勝点6で2位に終わった。優勝は2勝1分で勝点7の韓国。

 日本は開始早々に伊東純也のドリブル突破からのファールでPKを獲得。これを小林悠が決めて幸先よく先制する。しかし、そこから一気に攻め立てる韓国を止めきれず、前半のみで3失点。反撃を試みた後半だったが、逆にオウンゴールから追加点を献上し、結局1-4で大敗した。

 試合後、ハリルホジッチ監督は「韓国のほうが強いことは分かっていた。レベルの差があった。1点目をとったあと動きを止めてしまったが、なぜそうなったのか分からなかった。そこから2点目を決められてしまった」と語った。ヨーロッパ組不在のなか、外国人指揮官が語ったリアルな日本への評価とも言える。実際、FIFAクラブワールドカップに出場した浦和レッズの選手、負傷していた山口蛍らが不在だった影響は少なからずあった。しかし試合後の記者会見で、ハリルホジッチ監督は、「今回出られなかった10人ぐらいがいたとしても、韓国戦は難しかった」と語っていた。Jリーグでプレーする国内組への痛烈なダメ出し発言とも受け止められる。

 FIFAワールドカップ・ロシア大会で対戦するポーランド(9位)、コロンビア(13位)、セネガル(23位)は、日本(55位)よりもFIFAランキング(11月発表)では上のチームばかり。もちろん、それはひとつの指標にすぎない。とはいえ、チームを統括する監督からのやや責任転嫁とも捉えられて仕方ない今回の発言の影響が懸念される。

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文・サカノワ編集グループ

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