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【浦和L】ドイツ帰りの猶本光が見せた“立ち向かう姿勢”。開幕戦1得点・2アシスト

浦和Lの猶本光。開幕の千葉L戦で1得点・2アシストと活躍。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

エース菅澤優衣香は2ゴール、清家貴子も決めた。千葉に4-2勝利!

[プレナスなでしこリーグ 1節] 千葉L 2-4 浦和L/2020年7月18日/ゼットエーオリプリスタジアム

 新型コロナウイルスの影響で延期されていたなでしこリーグが、約4か月遅れで開幕を迎えた。リモートマッチでのスタートとなったものの久々の実戦とあって、選手たちは不安と高揚を抱いて今季初戦に臨んだ。

 浦和レッズレディースはジェフユナイテッド市原・千葉レディースに、アウェーで4-2の勝利を収めた。猿澤真治監督を新たに迎えた千葉に対し、森栄次体制2年目の浦和は序盤から主導権を握って前半だけで3ゴールを奪取。後半に2失点は喫したものの追加点を奪って、撃ち合いを制した。

 先制点は猶本光の絶妙なコーナーキックから、清家貴子が身体をひねるように力強くヘディングで合わせて叩き込んだ。さらに猶本自らも追加点を奪取。なでしこジャパンにも選ばれるエース菅澤優衣香も2ゴールをマークし、「貢献できました」と安堵していた。一方で菅澤は「2失点はもったいなかった」と、粘り強さを生かして巻き返した千葉から複数失点を喫したことを反省点に挙げていた。

 開幕戦、浦和は選手個々がそれぞれの役割やポジショニング(動き)を明確に理解しているように感じられた。なかでも際立ったのがドイツのSCフライブルクから復帰した猶本のプレーだった。

 特長であるスペースに何度も顔を出してパスをさばく働きに加え、ドイツで培ったゴールに向かう強い意欲が随所で感じられた。先制点をもたらしたCKなどセットプレーの精度は高く、インプレーでもボールを受けてからシュートに持ち込むまで無駄がない。

 最前線にいる菅澤はもちろん、中盤などチーム全体の動きを把握しながら試合を進めていた。猶本自身が決めた浦和の2点目は、清家→水谷有希→柴田華絵とつないだあと、迷いなく左足で合わせて決めてみせたものだ。守備面を含めてゴールから逆算して、立ち向かっていく姿勢が印象的だった。

 1得点・2アシスト。その数字が物語るように猶本のプレーは浦和の攻撃に力強さを与え、なおかつ加速させていった。周囲との連携が一段と高まれば、攻撃のパターンはさらに増えていくだろう。

 来年のWEリーグ(日本女子プロサッカーリーグ)開幕を控え、浦和はこのなでしこリーグでの優勝を目指す。開幕戦、未来を感じさせる1勝を掴んだ。

関連記事:【浦和L】猶本光のドイツからの復帰を発表「経験を糧とし、優勝を目指すチームのなかでさらに成長し、勝利に貢献したい」

ヘディングで競り勝つ浦和Lの南萌華。浦和Lが4-2で千葉Lを下して開幕戦勝利!写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
菅澤優衣香は2ゴール!写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
千葉は2ゴールを返して今後につなげた。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

[取材・文・写真:早草紀子]

Posted by 早草紀子

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