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関根貴大がドイツで踏み出した小さく、大きな一歩。「どん底」に叩き落とされた日

「今までの練習が評価されたから。またその日が来ると信じて、一歩ずつ登っていくしかない」

ライトル監督から信頼を得られるか。(C)SAKANOWA

 それでも彼は現実を受け止めていた。

「45分で代えられてしまいましたが、そこまで落ち込むことはないかなって。メンタル的にもっとやられてもおかしくない状況ですけど、そこまでヘコんではいないです。と言っても、どん底だけれど(苦笑)。ここからまた大変な戦いが始まります。試合に出られたのは、今までの練習が評価されたから。またその日が来ると信じて、一歩ずつ登っていくしかないです」

 関根を欲したマイク・バルプルギス前監督が開幕3連敗により更迭された。ライトル新監督が就任すると、7試合連続でベンチ外が続いた。そこから一転、公式戦出場のチャンスが巡ってきた。実際、試合後にライトル監督はこの日の選手起用について、「最近の練習を見たうえで判断した」と語っていた。

 冷静に関根も語った。

「監督は練習をよく見てくれています。今週は自分の中でも良いトレーニングができていると思っていたところ、ベンチ外からスタメンで使ってくれました。そうやってチャンスが来た。だから、下を向かずやっていくことが本当に大事。もう失うものはありませんから。とんでもなく急降下していったので(苦笑)」

 しかし、彼は客観的な目を持って具体的な課題にも気付いた。まずコミュニケーションが大切になってくる、と。

「言葉は大事ですね、本当に。外国人選手という立場に立ってよく分かりました。チームが厳しい状況になると、言葉ができないと信頼を得にくいかなと感じました。

 それぞれの要求を聞き入れる部分と、自分の意見をもっと伝えていかなければいけない部分と。そのうえでチームがすべきことを理解し、求められていることをこなす。それが足りないのが、代えられた要因だと思います。そこをもう一度整理し直します」

 基本的に週1~3回のドイツ語のレッスンを受けているという。確かに語学力を高めていくことは、突破口になり得るかもしれない。そして11月には練習試合で「初ゴール」を記録。Jリーグアウォーズでは、7月1日の7節・広島戦での6人抜きゴールが2017年のベストゴールに選ばれた。

【次ページ】関根にしかない「個性」を、シャンツァーに見せ付けたい。

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