燃える内田篤人「稼ぎ時だよ、オムツ代」。クラブW杯で鹿島が15日登場
天皇杯準決勝・鹿島対浦和戦、選手入場の際の内田篤人。(C)SAKANOWA
過密日程を乗り越えたチームメイトに「よく頑張ったよ」。
[クラブW杯 準々決勝] 鹿島 – グアダラハラ/2018年12月15日/ハッザーア・ビン・ザイド(UAE)
鹿島アントラーズがアジア(AFC)代表として、アラブ首長国連邦(UAE)で開催されるクラブワールドカップ(W杯)に、いよいよ12月15日夜(日本時間22時開始)登場する。準々決勝の対戦相手は、北中米・カリブ海代表のグアダラハラ(メキシコ)だ。
内田篤人にとって、クラブW杯は初出場となる。
勝てばレアル・マドリーと対戦できることがクローズアップされてきた。しかし大陸王者の集う大会である。グアダラハラについて、「絶対に強いよ」と警戒する。
「獲れるタイトルはすべて狙いにいく。大きい試合、練習試合、関係なくすべて勝ちに行くのが鹿島。(グアダラハラは)絶対にいいチーム。せっかくアジア(ACL)を勝って出場権を獲得したんだから。日本のみならず、アジアのみんなに『もうちょっとやってくれよ』と思せないように、しっかり戦いたい」
内田はそのように意気込みを示す。
そして12月5日の天皇杯準決勝(浦和に0-1で敗れる)を終えたあと、こんな本音を漏らしていた。
「みんなここまで、よく頑張ってきたよ。試合数が多かったし、まあ……俺はほとんどケガしていたけれどさ」
Jリーグ、ACL、天皇杯、ルヴァンカップ……怒涛の連戦の最中、彼はむしろスケジュールの話が出ると「過密日程とかなんとか言われているけれど」と釘を刺し、それを言い訳に負けることだけは絶対に許さない空気を作り出していた。
だが、一息ついたタイミングで、内田は「よく頑張ったよ」と漏らしたのだ。
「みんなで頑張ってきたからさ、もうひと踏ん張り、頑張ろうよ。俺も稼ぎ時だよ。オムツ代」
その浦和戦で初めて、長女を抱いて入場をした。そのことについて内田は「ホームゲームでのスタメンの時、一緒に出ようと狙っていたんですけれど、試合前日にケガをすることが多くて。今回ようやくタイミングが合いました」と説明していた。
勝てば世界4位以上、賞金200万ドル(約2億2000万円)以上が確定する。一つ勝つだけで、その額は跳ね上がる。もちろん『KASHIMA ANTLERS』の名前も世界に広がる。確かにクラブにとっても、ここが稼ぎ時だ!
取材・文:塚越 始
text by Hajime TSUKAKOSHI