物議を醸す髙萩洋次郎「神の手」ゴール。J2のVAR導入議論も活発化│栃木2-1大宮
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ルールでは、手・腕に当たったゴールは不可抗力であっても全て認められないが…。
[J2 5節] 栃木 2-1 大宮/2023年3月19日14:03/カンセキスタジアムとちぎ
J2リーグ5節、栃木SCが2-1で大宮アルディージャに勝利を収めた。しかし、この試合の決勝弾となった髙萩洋次郎のゴールが物議を醸している。VTRで確認すると、明らかに手にボールが当たって、そのままネットを揺らしているのだ。
1-1で迎えた81分、ロングフィードから中央へ折り返し。そこで混戦となり、髙萩がスライディングすると……。髙萩のキックが、倒れこんでセーブに来たGK笠原昂史に当たって跳ね返る。そこに髙萩の振りかざしていた右手に当たって、ゴールしている。
もちろん髙萩が故意に手に当てたわけではない。ただ「ハンド」に関するルールでは、ゴールに関わる場面で「手・腕」にボールが当たった場合、いかなる場合も反則になると規定されている。
つまり得点につながるシーンで「手・腕」に当たった場合、決してわざと(故意)ではない不可抗力であっても、ハンドのファウルになる。手でボールを扱わないのがサッカーの原則でもある。
SNSでは様々な意見が出て議論が起きている。
以前であれば、サッカーでは頻繁に起こり得る事象と言えた。しかしJ1リーグの全試合でVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が導入されていることで、こうしたシーンがJ2やJ3で起きると、より判定に対し厳しい目が向けられる傾向はある。
もちろん、VARが採用されていた場合でも、今回のケースは見逃されていた可能性もあり得る。いずれにせよ、J2でのVAR導入に向けた議論も、より活発化しそうだ。
またFIFA(国際サッカー連盟)は今後、カメラ数が4台と限定されても可能な「VARライト」の導入を推進していく方針を示している。
栃木は今季リーグ初勝利で、1勝2分2敗。一方、大宮は2勝3敗。