W杯奪還への一歩、北川ひかるが米国戦の”攻撃的な守備”で得た確かな手応え「全員が戦える実感を持ったはず」
アメリカ女子代表戦に出場したなでしこジャパンの北川ひかる。写真:早草紀子(C)Noriko HAYAKUSA
日本時間4月15日に3連戦の第2戦、「改善すべきところは明確なので、そこができれば勝てると思うんです」
[親善試合] アメリカ女子代表 2-1 日本女子代表/2026年4月12日6:37(現地11日)/PayPal Park(サンノゼ)
「前よりも対等にやれる」――北川ひかるは、迷いなく言い切った。
マッチアップする相手は、あのトリニティ・ロッドマンだ。パリオリンピック準々決勝、延長戦の末に決勝点を奪ったのは、彼女だった。北川が対峙していた相手に決められた一撃が、日本の挑戦を止めた。それでも北川は、あの舞台を単なる敗戦として終わらせてはいない。
大会後に海を渡り、イングランドのスーパーリーグで揉まれてきた。球際の強度、スピードへの対応、そして1対1での間合い、そのすべてを着実に底上げしてきた。積み重ねてきたものが、いま確かな感覚として自分の中にある。
アメリカとの3連戦初戦は1-2で敗れた。それでも、日本は主導権を奪い返す時間帯を作り出した。これまで強豪相手に流れを握られたまま終わることも少なくなかったなか、この試合は違った。
北川がリスクを負って前に出る。その背後のスペースを長野風花が埋める。中盤と最終ラインが声を掛け合いながら距離感を保ち、連動してボールを奪いにいく。守備の狙いはピッチ上で明確に共有されていた。
「前がプレスをかけづらくなったときは一枚下げてブロックを作って、背後の対応は意識していました。中盤とも声をかけながら守れていましたし、いい形で奪える場面も多かったと思います」
スピードとパスを織り交ぜて攻め込むアメリカに対し、日本は組織として対応する形を見せた。一方、そこで生まれてしまった2失点からは課題もはっきりと浮かび上がった。
「改善すべきところは明確なので、そこができれば勝てると思うんです」
2失点に共通していたのは、ゴール前でのルーズボールへの寄せの甘さだった。その隙を逃さないアメリカの前線の破壊力の強さもあるが、守備が機能している時間帯が多かっただけに悔やまれる失点でもあった。それでも、確かな手応えと具体的な修正点の両方を得られたことに、この試合の価値がある。
攻撃面では、右サイドからの展開が多かったこともあり、北川はビルドアップに関わる場面が中心となった。それでも、彼女の中には次への明確なイメージがある。
「本当にタフな試合でした(苦笑)。もっと押し込めればいいんですけど、相手がアメリカなので。でも、前に出られるようにするのは次への課題です」
守るだけでは終わらない。ボールを奪ったあと、その先の攻撃に関わっていく。左サイドを駆け上がるプレーこそが、北川の真骨頂だ。
「全員が戦える実感を持ったはず」と北川は振り返る。敗戦という結果以上に、この試合には積み上げてきたものが確かに表れていた。そして、それを次につなげていける感触もある。
来年のFIFAブラジル女子ワールドカップ(女子W杯)でのタイトル奪還に向けて――。個の成長がチームとして結びつき始めている。
北川自身、そしてチームがこの1年追い求めてきた“攻撃的な守備”がどこまで通用するのか。その答えは、この3連戦の中で示されていくはずだ。
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