【日本女子代表】“千葉”の千葉玲海菜がなでしこFW争いに名乗り。出場3分で初ゴール、100%のプレスで貢献[PHOTOS 10枚]
写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
セルビア戦、長谷川唯のアシストから。フィンランド戦で連続ゴールを狙う。
日本女子代表に楽しみな選手が現れた。千葉玲海菜(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)が6月25日に行われたフィンランド代表戦の78分、なでしこジャパンとして初めてピッチに立つと、3分後の81分に初ゴールを決めてみせた。
「(長谷川)唯さんのナイスボールが来たのでラッキーでした」
そのように千葉は振り返るが、決して簡単なゴールではなかった。
長谷川が一瞬外してDFを無力化、すぐさまラストパスを放つ。GKがそのボールを触ったことでコースが変わり、DFとの間で逆を突かれる形になった千葉だが「面で押し込もうと思った」と対応して押し込んだ。
裏への抜け出しとスピードが持ち味。それを代表初ピッチで、すぐ証明してみせた。その後も、貪欲にプレスをかけて、100パーセントで相手に向かう。こうした“気持ち”をストレートに表現できる貴重な選手だ。
WEリーグ入りしたのは筑波大学卒業後の後期日程から。怒涛の6試合連続ゴールで、このなでしこでの挑戦権を得た。
「得点しつづけていればチャンスはある」と追加招集であったが、4月には候補合宿メンバー入り。
「感覚を高めるのは感覚(笑)! 正確なボールが来なくても、無理にでも行くんだっていう感覚を持ってるつもりではいます」
言葉通りの代表初ゴールだった。次のフィンランド戦ではより強度の上がる相手と対峙することになる。ゴールを奪いプレッシャーからは解放された。
さらなる千葉という選手の本質が見えてくるはずだ。
「代表でのゴールは今後ワールドカップメンバーに選ばれるためには結果として一番目に見えるものなので嬉しいです」
来年の女子ワールドカップメンバー入りを見据えている。ここからなでしこジャパンを突き上げていく選手に成長できるはず。スタートラインに立った千葉の100パーセントかけた勝負がここから始まる。
[取材・文・写真:早草紀子]