あのちゃん騒動、テレ朝謝罪に疑問「被害者がもう一人いる」。元放送作家が苦言

テレビ朝日 写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ

W杯を控えるなか、ボレーシュート企画から――

 タレントのあのちゃんがテレビ朝日の番組「あのちゃんねる」で嫌いな芸能人を実名で挙げたことをきっかけに、当事者となった鈴木紗理奈さんがSNSで怒りをあらわにし、さらに、あのちゃん自身も番組降板を宣言する事態に発展した。この騒動は大きな反響を呼び、さまざまな議論を招いている。

 サッカー日本代表が出場するFIFA北中米ワールドカップ(北中米W杯)の開幕が近づくなか、番組ではセンタリングに合わせてお題に回答し、ボレーシュートを放つという企画を実施。そのなかで「ベッキーの次に嫌いな芸能人は?」という質問に対し、あのちゃんは「鈴木紗理奈」と答えた。

 他の出演者の回答には「ピー音」が被せられていた一方、この場面はそのまま放送された。すると鈴木さんはSNSで、あのちゃんの名前こそ出さなかったものの、「普通にいじめやん」と投稿。それを面白いものとして放送した番組側に対しても「普通にショック」と不快感を示した。

 これを受け、テレビ朝日は公式サイトにお詫び文を掲載。「番組制作スタッフの配慮が足りず、鈴木紗理奈様に大変不快な思いをさせてしまい、また、あの様にとって本意ではない形の放送・企画・編集内容により、多くの方に誤解を招く結果となってしまいました。誠に申し訳ありませんでした」と謝罪した。

 しかし、あのちゃんはこの対応にもSNSで言及。「『この表現は嫌です』『ゲストの方が大変な思いをするからやめてください』など、番組を大切に思うからこそ、自分の意見を何度も伝えてきた」と説明した。

 さらに、「それでも改善されず、自分にとっても不本意な状況が続いたことから、過去には『番組を降ろさせてください』というところまで腹を割って話した」と告白。そのうえで、「改善すると言ってくれたので続けてきたが、もう続けたくないので番組を降ります」と、番組降板を宣言したのだ。

 この問題について、ユーチューブでは元放送作家で人気ユーチューバーの長谷川良品氏が「あのちゃん番組降板宣言【テレ朝の対応が酷い】」と題した動画を公開。番組の構成そのものに疑問を投げかけ、多くの人が視聴している。

 長谷川氏は、名前だけを言わせる形になっており、「嫌いな理由が一切示されていない」と指摘。「過去のバラエティでは、こうした話題では、イジメや制裁などを語る一定の理由づけがあった。しかも音声処理されることで、辛うじて成立していた部分もある」と語った。

 また、「ベッキーの次に嫌いな芸能人」というお題そのものにも着目。「すでにベッキーへの悪口が内包されている」としたうえで、「テレビ朝日の謝罪文では鈴木紗理奈への言及だけで、ベッキーの名前は一切出てこない」と疑問を呈している。

 テレビ局側が、一体どこに問題の根幹があるのかを理解していない。出演者を含めて、テレビ局が小馬鹿にしているような構成。そこにいまだ気付けていない。

 長谷川氏は「責められるべきはテレビ朝日。幼稚な演出によって両者の対立をあおった」と断じている。

 そのうえで、テレビ朝日の前身が「日本教育テレビ」だったことに触れ、「教育を掲げて始まった放送局が、逆にイジメに加担しているように見える。いちから出直したほうがいいのではないか」と強調した。

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