「昨季の悔しさがあったから」感極まる昌子源が表彰式では小笠原満男にトロフィーを
決勝の2試合でキャプテンマークをつけた昌子源。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
節目の20冠目がアジア王者、「鹿島にとっての縁を感じる」。
[ACL決勝 第2戦] ペルセポリス 0-0 鹿島/2018年11月10日(日本時間11日零時)/アザディ・スタジアム(テヘラン=イラン)
※2試合トータル、2-0で鹿島が優勝
アジアチャンピオンズリーグ(ACL)優勝を果たした鹿島アントラーズのDF昌子源は試合後、涙を浮かべて喜びを語った。
「悲願だったので……。(11月3日の決勝第1戦は)ホームでたくさんのサポーターが応援してくれて、こうして今回イランにも来てくれて、それに日本にいる鹿島ファミリーのために必ず優勝して帰ろうという話していました。本当にね、優勝できて良かったです」
昨季は無冠に終わった。リーグ戦は最終節に勝てば優勝できたものの、ジュビロ磐田と引き分けた。昌子にとっても、クラブにとっても、より勝負に徹した1年だった。
「去年悔しい想いをして、このタイトルだけは本当にほしかった。4つ(4冠)目指していたなかで、すでに2つ(ルヴァンカップ、J1リーグ)を失い、こうして20冠目にACLを獲れるっていうのは僕にとっても、鹿島にとっても縁だと思います。このタイトルを全員で分かち合えればと思います」
リーグ8回、天皇杯5回、ルヴァンカップ(旧ナビスコカップ)6回と国内主要タイトルを獲得してきて、初のアジア制覇が節目の20冠目に。ペルセポリスの10万人の観衆の前で、致命的なピンチもなく凌ぎ切った。
「かなりロングボールが多く、ウチが得点を点を取るっていうのは少し難しいかなと思いまして、やっぱり後ろがしっかり責任を持って、体を投げ出さないとなと思って、前半の早い段階で思っていました。僕だけではなく、全員のハードワークがあったからこそのこの(失点)ゼロだったと思います」
決勝の2試合はゲームキャプテンを務めた。そして優勝のセレモニー。トロフィーを手渡された昌子は、写真に収める戴冠の瞬間を小笠原満男に任せた。絵になる男、小笠原は少し拒んだが最後は喜んで引き受ける。鹿島を象徴するシーンだった。
文:サカノワ編集グループ