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横浜対仙台戦のPK判定、「この程度の接触はファウルではないと思う」

横浜FMのマルコス・ジュニオール。(C)SAKANOWA

主審はペナルティエリアの外か中かに注目しているが…。JFA審判副委員長のオリバー氏が見解を示す。

[J1 2節] 横浜FM 2-1 仙台/2019年3月2日/日産スタジアム

『DAZN』の「Jリーグジャッジリプレイ」で、J1リーグ2節の横浜F・マリノス対ベガルタ仙台戦の25分、横浜FMのFWマルコス・ジュニオールがPKを獲得したシーンが扱われた。

 マルコス・ジュニオールがペナルティエリア内にドリブルで仕掛けたところ、後ろから追いかけた仙台のDF富田晋伍が相手の左肩に手をかけた。そこでマルコス・ジュニオールは転倒し、PKが与えられたのだ。果たして、ファウルはペナルティエリア内だったのか、外だったのか、そもそもファウルはあったのか――。そのシーンについて検証が行われた。

 Jリーグの原博実副理事長は「富田はPKだけは与えないように、ペナルティエリアの外で手をかけるのを止めているように見えた。一方、マルコスは中に向かって倒れている。私はファウルはファウルでも、ペナルティエリアの外だったのではないか、という見解でした。一緒に観戦していたレイさん(レイモンド・オリバー氏)に、この番組で扱ってみようと言う話をしました」と説明した。

 JFA審判委員会のレイモンド・オリバー副委員長は、次のように解説した。

「まず、これがファウルなのか、自分に問いました。これが選手が倒れるぐらいのコンタクトの強度だったのか。攻撃側の選手(マルコス・ジュニオール)は接触だと感じたわけです。コンタクトされていると感じた選手は、次にどうするか考えるわけです」

 そのように、富田のコンタクトそのものによって倒れたのかどうか。不自然ではないかどうか。審判はそこを判断する目を持つ重要性も強調。「審判はこのシーンでは、ペナルティエリアの中なのか外なのかを見ています」と、主審がコンタクト自体に着目できていない点を指摘していた。

 一方、この富田のプレーがファウルだったとして、ペナルティエリア内か外かについて、オリバー氏は、「多くの状況から見ると、外だったと見えます。ただ、主審のポジションからだと、ペナルティエリア内でも、まだ左手が相手選手を触っていたと見えたのかもしれません」と語った。

 しかし、オリバー氏はペナルティエリア内か外か以上に、「コンタクト」にフォーカスすべきで、「私からすると、この程度のコンタクトでファウルは取れないと思います。いろいろな映像で見る限り、(ペナルティエリアの)中か外かは分からないと言えます」と指摘した。

 一方、原氏は「いや、これは外だと思う」と、最後に改めて自身の考えを示した。

 ファウルがあったのか、なかったのか。それがペナルティエリア内だったのか、外だったのか。そこを審判が一瞬で判定しなければいけない難しさが凝縮されたシーンでもある。またオリバー氏と原氏の細かいところでの見解が分かれているのも興味深いところだ。

文:サカノワ編集グループ

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