金沢の「幻のゴール」は『誤審』。JFA審判部の見解は?
金沢の沼田圭悟。(C)SAKANOWA
柏戦、清原とGK中村の接触は「サッカーで起こりうるフェアなコンタクトプレー」。
[J2 10節] 金沢 0-0 柏/2019年4月21日/石川県西部緑地公園陸上競技場
ツエーゲン金沢対柏レイソルの一戦、スコアレスのまま迎えた65分だった。
金沢の左サイドからのクロスに清原翔平がゴールに詰めて、混戦になりながらシュートを放つ。最後はGK中村航輔と交錯する形になるが……。そこからこぼれたボールがゴールラインを割って「ゴール」となったあと、中村が掻き出す。しかし、西山貴生主審が笛を吹いて清原の中村へのタックルによるファウルをとり、判定はノーゴールとなった。
このシーンが『DAZN』の人気コンテンツ「Jリーグジャッジメント」で取り上げられ、日本サッカー協会の上川徹トップレフェリーグループシニアマネジャーが、果たしてこの判定が妥当だったのかどうか解説した。上川氏は「誤審」であり、ゴールを認めるべきだったという見解を示した。
「サッカーで起こりうるフェアでノーマルなコンタクトプレーだったと言えます。(主審は)清原選手が伸ばした足が、中村選手の脇あたりを蹴って、その影響でファンブルしたと判断したと思います。
主審はまずボールがラインを割ったかどうかを見ています。そのうえで、清原選手の両足でジャンプしていることが、『危険だ』と判断し、また接触のあとに中村選手がダメージを受けていると考えて、ファウルをとったと思います。しかし、実際は清原選手がボールを蹴ったあと、中村選手が後ろから飛び込んできていたと言えます」
主審の位置からは難しい判定だったという。しかし、試合は結局そのままスコアレスドローに終わった。幻と消えた、柏からの殊勲のゴール……。清原と金沢にとっては、あまりに不運な判定となってしまった。
文:サカノワ編集グループ