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【浦和】「たとえ失点しても、あきらめなければ必ずチャンスはある」鈴木彩艶がインテル対策を具体的に語る。クラブW杯開幕、あと9日

鈴木彩艶。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

「得点のチャンスはきっとあるので、ゴール前まで走り切ることが大事」。ファンミーティングで、ビデオメッセージにてアドバイス。

 J1リーグ浦和レッズは6月5日、Jリーグの準備したチャーター機でFIFAクラブ・ワールドカップ(クラブW杯)開催地の時差16時間あるアメリカ西海岸に渡り、さっそくトレーニングを行った。

 チームはこのあとクラブW杯グループステージ、日本時間18日4時からリーベル・プレート、22日4時からインテル・ミラノといずれもシアトルで、CFモンテレイと26日10時からロスアンゼルスで対戦する。

 出発前日4日には『FIFAクラブ・ワールドカップ20025出発直前ファンミーティング』がさいたまスーパーアリーナ内のホールで行われ、マリウス・ホイブラーテン、マテウス・サヴィオ、サミュエル・グスタフソンとクラブOBで元サッカー日本代表DFの槙野智章氏がファンクラブ「REX CLUB会員」と交流を図った。サポーターと結束し、世界の舞台での勝利を誓い合った。

 このなかで、イタリア・セリエAのパルマ・カルチョ1913に所属する元浦和のサッカー日本代表GK鈴木彩艶がビデオメッセージを寄せて、より具体的にインテル対策について語った。

 セリエAではシーズン途中から首位に立ったが、ラスト2節のSSラツィオ戦で90分の失点ドローによりSSCナポリに首位を奪われ、スクデットを目前で逃した。その失意を引きずり、UEFA欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝ではパリ・サンジェルマンに0-5の大敗を喫して準優勝に終わった。するとシモーネ・インザーギ監督はこのクラブW杯のあと(開幕前!?)、サウジアラビア1部アル・ヒラルに移ることが内定している。

 とはいえ、イタリアとヨーロッパの間違いなくトップ・オブ・トップであり、こうして結果を残している旬なチームと真剣勝負できるのは千載一遇の機会だ。まさにこのクラブW杯の価値がここにあると言える。

 鈴木はインテルについて「ラウタロ(マルティネス)、(マルクス)テュラムを生かしたカウンターが得意。そこで起点を作らせないことが大事です」と、3-5-2の2トップの破壊力を警戒ポイントに挙げた。

 一方、インテルのディフェンス面には課題があり、そこを狙い目に挙げる。

「1失点、2失点しても、得点するチャンスがありました。最後までトライすれば大丈夫。必ず得点のチャンスは作れるので、ゴール前まで走り切ることが大事になると思います」

 パルマは今季のインテル戦、昨年12月のアウェーゲームは3失点のあと1ゴールを奪い善戦したものの1-3で敗れた。すると今年4月のホームゲームでは0-2から60分過ぎから立て続けに2ゴールを決めて、2-2のドローに持ち込んでいる。

 最後まであきらめなければ、必ずチャンスは見出せる――。鈴木はいずれもフル出場しているだけに、説得力がある。

「世界の舞台で輝く日を楽しみにしています。全力で応援しています。浦和らしく戦ってきてください」

 鈴木はジュニア時代から育ってきた浦和のクラブW杯での健闘を楽しみにしていた。

 浦和がGSを勝ち上がった場合、ノックアウトステージ(決勝トーナメント)のラウンド16ではシャーロットかアトランタで、ボルシア・ドルトムントやフルミネンセFCが同居するグループFの勝ち上がりと対戦する。準々決勝に進んだ場合、グループGとHの勝ち上がりとのカードが組まれ、レアル・マドリード、マンチェスター・シティなどと対決する可能性がある。

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 クラブW杯は日本時間6月15日午前9時(現地14日)からのアル・アハリ – インテル・マイアミ 戦で開幕する。

Posted by 塚越始