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【浦和】大久保智明が柏へ完全移籍。天皇杯、ACL制覇に貢献「6年半、本当にありがとうございました」

浦和の大久保智明。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

「サポーターの皆さまには、期待に応えられず、たくさんのストレスを与えてしまったことを申し訳なく思っています」

 J1リーグの浦和レッズは12月15日、MF大久保智明(Tomoaki OKUBO)が柏レイソルへ完全移籍すると発表した。

 大久保は1998年7月23日生まれ、東京都出身の27歳。ビートルイレブン、東京ヴェルディの育成組織、中央大学を経て、在学中の2019年、2020年に浦和レッズの特別指定選手として登録。2021年から正式に浦和の一員となり、変化を付けられる技巧派のサイドアタッカーとして活躍してきた。

 浦和では天皇杯、AFCアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のタイトル獲得を経験。公式戦通算ではJ1リーグ110試合・6得点を記録。2025シーズンはJ1リーグ16試合・1得点。

 大久保は浦和を通じて、次のようにコメントしている。

「浦和を愛する皆さまへこのたび、柏レイソルへ完全移籍することとなりました。特別指定期間を含め、6年半という長い時間、本当にありがとうございました。

 直接お別れをお伝えすることができず、申し訳ありません。毎朝、大原に向かうと、警備の方が迎えてくださり、クラブハウスやロッカーは常にきれいに整えられている。練習着は洗濯され、畳まれて用意され、整備されたグラウンドでサッカーができる。

 平日にも関わらず多くのファン・サポーターの皆さまが練習を見に来てくださり、練習後には栄養満点の食事が用意されている。この環境は決して当たり前ではなく、毎日変わらず準備してくださっている方々のおかげだと、心から感じています。本当にありがとうございました。

 皆さまの支えがあり、何不自由なく、楽しくサッカーに取り組むことができました。天皇杯優勝、ACL優勝、そしてその夜に浦和の街でみなさまと喜びを分かち合った時間は、今でも鮮明に思い出しますし、僕の一生の財産です。

 こうした素晴らしい経験ができたのは、パートナーの皆さま、ホームタウンの皆さま、後援会の皆さま、クラブスタッフの皆さま、そしてどんな試合でも、どんなに遠い場所でも、毎試合熱く応援してくださったファン・サポーターの皆さまのおかげです。また、僕の一つの夢であったプロサッカー選手になるという夢を叶えてくださった浦和レッズには、心から感謝しています。

 浦和レッズで過ごした日々は、サッカー選手としてだけでなく、一人の人間としても大きく成長させてくれました。その中でもサポーターの皆さまには、期待に応えられず、たくさんのストレスを与えてしまったことを申し訳なく思っています。

 応援され、名前を呼ばれる選手になれなかったのは、全て自分の実力不足です。それでも、浦和に全力を注いできたことに悔いはありません。

 何より、僕のユニフォームを掲げてくださった皆さま、浦和の街で声を掛けてくださった皆さまに、何度も救われ、支えられてここまで来ることができました。本当にありがとうございました。

 これからも浦和レッズのさらなる発展と、皆さま一人ひとりの幸せを心から願っています。本当にありがとうございました」

 一方、柏のサポーターに向けて、「このクラブの一員として闘えることを、大変嬉しく思います。これまで培ってきたすべてをピッチで表現し、柏レイソルの勝利のために全力を尽くします」と決意を示している。

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 元浦和の指揮官であるリカルド・ロドリゲス監督のもと、2026年、大久保が柏で新たなスタートを切る。