【なでしこ】今年締め括る2ゴール。岩渕真奈が挙げたW杯への課題とは?
ゴールを決めた岩渕(8番)を、アシストした長谷川(17番)らが祝福する。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
ノルウェー戦の得点だけ見れば快勝だが…「それを自分たちで消してしまうようでは」と警鐘。
[女子国際親善試合] 日本 4-1 ノルウェー/2018年11月11日/とりぎんバードスタジアム
なでしこジャパン(日本女子代表)の今年最後の活動となったノルウェー女子代表戦、岩渕真奈(INAC神戸)が2ゴールを決めて、改めて”新エース”としての存在感を示した。
1-0と日本のリードで迎えた27分、長谷川唯のスルーパスを受けるとGKのニアサイドを抜く技ありの左足のシュートでチーム2点目。さらに55分、中島依美のクロスに合わせて3点目を追加。お役御免で、そのあとに交代をした。
岩渕は試合後、次のように今年を振り返った。
「最初はあまりいいスタートを切れませんでしたが、アジアカップ、アジア大会と優勝することで、少しずつ自信を持てました。でも今日もノルウェー相手に、自信を持てて戦えたとは胸を張って言えるような内容ではなかったと思います。前半のミスを減らし、もっともっとチームとしてやらないといけないことがまだまだ多い。1年通してもそうですけど、この試合の印象です」
そのように失点につながりかねないミスを減らすことの重要性を説いた。
また、来年のフランス女子ワールドカップに向けて、次のように課題を挙げた。
「(パスをしっかりつなぐ遅攻と縦に素早く攻めるカウンターと)両方できるのが理想ですが、スピードのある相手に対して日本は何が勝っているかと言ったら技術。パスワークは必要になりますが、今日(ノルウェー戦のように)それを自分たちのミスで消してしまうようでは課題と言えます」
W杯に向けて再びチームはここから少しずつメンバーも入れ替えていく。ノルウェー戦はそのシフトチェンジのための一戦でもあった。岩渕は言う。
「個々で慌ててしまう部分もあり、この合宿に入って11人で合わせる時間があまりなかったとはいえ、代表チームはそういうもの。準備の段階で自分たち発信で、もっとやらないといけない、やれたら良かったなというのはあります。
『誰が出てもやれるチームにする』と高倉監督は言います。チームのなかで、個人が光るサッカーできれば理想だと思います。短い時間しか集まれないですけど、そこはしっかり全員で意識を高くやるしかないと思います」
短期間でいかに問題点を洗い出して修正するかが今後はより大切になる。4-1とスコアだけ見れば快勝だったが、スーパーサブとして2011年のドイツW杯で世界一を経験している岩渕は、2019年に向けて、いくつかの重大なテーマを挙げていた。
文:サカノワ編集グループ