【鹿島】クロスが得点に。平戸太貴「マチが決めてくれても良かった」
ゴールが決まり、永木に抱えられる平戸(17番)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA
「フル出場+1得点」新たな一歩を踏み出す。
[ACL GS1節]鹿島 2-1 ジョホール・ダルル・タクジム/2019年3月5日/カシマサッカースタジアム
鹿島アントラーズがボールを保持するものの、ジョホールDTの粘り強い守備に苦しみ決して試合の主導権を握れている、と言える状況ではなかった。そんななか、43分、FC町田ゼルビアでの2年間のレンタル移籍を経て復帰した平戸太貴のキックが均衡を破る。
「ゴールに向かって、直接入ることもあり得て、人に合わせることもできるボールを蹴りました」というクロスで上げたボールに、町田浩樹が飛び込むものの届かず――。ボールはそのままゴールネットを揺らし、鹿島が先制に成功した。
「(クロスがそのまま決まったが? クロスに飛び込んでいた)マチ(町田)が決めてくれても良かったです。触るかな? と思いました。CKでもありました。次こそは(町田が)決めてくれればと思います」
平戸の本職は攻撃的なMFである。そんな彼は試合後、サイドバックで得てきたものについて、次のように言った。
「サイドバックでプレーすることによって、ボランチやサイドハーフの選手が、こうしてほしい、こう動いてくれたら楽だなということが分かってきました。そういう意味では、プラスになりました」
得点以上に、様々な課題が出たことを、むしろプラスに捉えていた。
「誰が出ても鹿島は勝てるんだということを証明して、そのなかで自分もアピールしたかったですし、結果が残せて良かったです。ただ個人としても、チームとしても、まだまだやれることがあると実感できたので、今後取り組んでいきたいです。もう少しスムーズに運んで崩してゴールを決めなければいけなかった。そういうなかで精度を高めていきたいです」
いくつもの課題が挙がるなか、結果的にしっかり勝点3を掴んでみせた。
「フル出場+1得点」。ジュニアからの下部組織出身のプロ4年目、21歳の平戸が鹿島で新たな一歩を踏み出した。
文:サカノワ編集グループ