なでしこジャパン、岩渕真奈が女子W杯で復活!「ポテンシャルの高さ、信じている」と高倉監督
W杯のアルゼンチン戦で途中出場したなでしこジャパン(日本女子代表)の岩渕真奈。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
5月に負傷も、高倉監督は躊躇せず選出。スコットランド戦で先発起用も!?
[女子W杯] 日本 0-0 アルゼンチン/2019年6月10日(現地)/パルク・デ・プランス
なでしこジャパン(日本女子代表)のFW岩渕真奈が(INAC神戸)フランス女子ワールドカップ(W杯)グループステージ初戦のアルゼンチン女子代表戦、57分に横山久美(AC長野パルセイロ)と交代でピッチに立ち、約1か月ぶりの実戦復帰を果たした。小気味よいドリブル突破から何度かチャンスを作り出したものの、決勝のゴールを奪うことはできなかった。
5月2日のなでしこリーグ6節の浦和レッズ・レディース戦(〇1-0)、岩渕は19分に先制ゴールを奪取。しかしその後右ヒザを傷めてしまい、66分での交代を余儀なくされた。
再び脳裏をよぎる悪夢――。度重なるケガからこれまでも復帰を果たしてきたが、ワールドカップ直前の離脱。大舞台に間に合うのかどうか……。
それでも高倉麻子監督は、岩渕に賭けた。そのケガを負ってから8日後の6月10日、発表された女子ワールドカップメンバー23人のリストの中に「岩渕真奈」の名前はあった。
前回2015年のカナダ女子W杯でも直前に右ヒザを傷めていた。そして本大会はスーパーサブとして全5試合に途中出場(1得点)。そこでも思うな活躍をできなかっただけに、このフランス大会は、リベンジの場にもなる。
今回、高倉監督は迷わず彼女を選んだという。アルゼンチン戦後の記者会見、次のように選出と起用の意図について語っていた。
「岩渕が実戦から遠ざかっていても、そうでなくても、彼女のポテンシャルの高さは信じて今回選んだわけです。(アルゼンチン戦の)投入の意図は『得点』でした」
その狙い通りには行かなかった。
しかし、攻撃のリズムは間違いなく変わった。
「後半スイッチを入れて、少しテンポが上がり、交代選手を含めて全員で何とか1点を取りに行きました。しかし結果的に、アルゼンチンのディフェンスを崩し切る力がなかったかなと思います」
そして初戦で負けただけに勝点3を狙ってくるスコットランドとの第2戦は、「(アルゼンチン戦とは)まったく違った展開になる」と指揮官は想定する。
さらにメンバー変更も示唆。岩渕の先発起用もあり得る。
何よりなでしこジャパンに求められているのは、チームを活気づけ、勢いをつけるゴールだ。たくさんの人が期待している――岩渕の出番だ。
文:サカノワ編集グループ