【天皇杯】大学に完敗。名古屋の風間監督「怯えていた」「全身全霊で闘うところが欠けていた」

名古屋の風間八宏監督。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

今週末は湘南ベルマーレと対戦。

[天皇杯 2回戦] 名古屋 0-3 鹿屋体育大/2019年7月3日/パロマ瑞穂スタジアム

 名古屋グランパスが7月3日の天皇杯2回戦、鹿屋体育大に0-3で敗れ、トーナメントから初戦で姿を消した。

 前半はスコアレスで折り返したものの、後半に3失点を喫しての完敗……。クラブは今回、ファンやサポーターにより詳しい情報を提供するクラブの公式ホームページ内の有料サービス『INSIDE GRANPUS』で、風間八宏監督の試合後の公式記者会見の模様、また、吉田豊ら出場した選手のコメントを無料で公開している(監督のコメントは、基本的に普段も無料で公開)。

 風間監督のコメントは、プロとしてのプライドを打ち砕かれた悔しさが滲み出る内容となっている。

 指揮官は次のように語っている。

「今日のチームのパフォーマンスでは、どことやっても勝てない。それだけですね。鹿屋体育大学のほうは恐れずに、すごく自分たちを出していた。我々の選手はなにか怯えているように見え、1対1で負けていては話にならないというところ。

 そこのところは厳しいプロの社会で生きていく上で当たり前のこと。そこのところを本当に理解してもらわないと困るなと思ったゲームでした」

 そのように風間監督は怒りを露わにしている。 

「気持ちの部分というより、もう完全に1対1で何度も負けていたので。心技体というものを子どもたちが見て『この人たちはプロなんだ』と思わせるものですが、その部分ですでに負けている選手がいた。これは寂しいことですね。それから、足先だけでやり、自分たちの本当に丁寧なプレーを出せずに怯えたプレーをたくさんしてしまった。これは本当にやってはいけないこと。今日の試合で、やってはいけないことがあまりにも多すぎたかと思います」

 前半から押し込まれる展開が続いた。そしてハーフタイムには、次のように指示を出したという。

「今の僕を見ればわかると思いますが、そこのところの発奮を促しました。一つずつのところ、細かいところのプレーに対しても言いましたが、正直、前半を見てわかる通り『闘う頭と体と技術』、これをもって全身全霊で闘うということが欠けすぎていました。結果的には後半もそれを出してしまった選手が何人かいた。やっぱりそこのところが本当の勝負なので。厳しい中で二度とこういうプレーが1回でもないようにやってもらわなければならないですし、我々が戒めなければいけないなと思います」

 二度とこうしたプレーは許されない――。そして風間監督は、厳しい(プロフェッショナルの)社会を作るため、選手と向き合うスタンスを変えていくことを示唆している。

「我々も昔はサッカー選手でしたし、明日食べられるかどうか、それが毎日の一個一個のプレーがすべてなので、そこまで我々で何かを変えることはできません。ただ、厳しい社会を作っていくことが我々の仕事なので、そこのところをもっとはっきりさせなければいけないのかなと、今日は思いました」

 Jリーグとカップ戦の連戦が続くなか、ヴィッセル神戸に不運な判定もあって3-5と敗れたショックも少なからず残すなか、中2日でこの一戦に臨んだ。相手は失うものはないチャレンジャーの鹿屋体育大。名古屋にとっては厳しい条件が揃ったとも言えた。が……それでも大学生に「プロ」というものを示すことが求められたわけだが、ものの見事に足元をすくわれてしまった。何より鮮やかなジャイアントキリングを――しかもJ1の上位を争う名古屋に対して達成した鹿屋体育大の選手たちをたたえたい。

 風間監督のコメントからは、悔しさを通り越した”想い”が伝わってくる。むしろ、名古屋にとっては、あらゆる原点を見つめ直す、意味のある1敗になったか。

 7月7日のJ1リーグ18節、同じく天皇杯2回戦で敗れるなど調子を落とす湘南ベルマーレとホームで対戦する。再起への試合にできるのは、どちらか――。

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