「侮辱、挑発は一切していない」ギレルメに蹴られた喜田拓也は謝罪を受け、騒動を水に流す
横浜FMの喜田(5番)(C)SAKANOWA
「少しカッとなった心情は理解しています」
[J1 12節] 横浜FM 1-3 磐田/2018年5月2日/日産スタジアム
「侮辱は一切していません」
試合後報道陣に囲まれた横浜F・マリノスの喜田拓也は、試合終盤に退場処分を受けたジュビロ磐田のギレルメにいきなり蹴られた暴行について聞かれると、訥々と振り返っていった。敗戦を喫したこともあり、無念さと悔しさのほうを大きく感じているようだった。
「目が合った瞬間に来ました。ただチームが負けていたので、僕は何よりプレーを早く再開したいと思っていましたし、挑発は一切していません」
彼はそのように挑発や侮辱は一切なかったと改めて強調した。
「(試合を終えたあと)ギレルメ選手がロッカーに来てくれて、謝罪もあったので、僕から多くを言う必要はないと思っています。自分は別に気にしていないと言いますか、同じサッカー選手なので十分気持ちも分かります。ギレルメ選手自身もカードを受けて、少しカッとなったという心情も理解しています」
喜田はそのようにギレルメのことを慮っていた。
「それ以上に、関係ないスタッフまで巻き込んでしまったのは少し残念でしたが、スタッフにも謝ってくれたそうです。本人もすごく反省していましたし、相手の名波監督や選手も謝っていたので、自分から事を荒立てる必要は感じていません」
これ以上、何かしらの揉め事になることなどは考えていないとのこと。そして最後は「またピッチで会いましょうと伝えました」と握手を交わし、そこで一切を水に流したという。
Jリーグやクラブからギレルメに何かしらの処分は課されることになるが、選手間のわだかまりは残らなそうだ。
取材・文:塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI