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【浦和】前・山東泰山コーチ黒崎久志氏が語るホセ・カンテの魅力「ハットトリックを決められ優勝を逃した」どちらかというとCFよりシャドータイプ!?

浦和のホセ・カンテ。(C)URAWA REDS

「引いて受けたあとゴールへ向かう。そのさばくプレーがとても上手かった」「両足とヘッド、全てで決められた」

 昨年まで2シーズンにわたり中国1部リーグ山東泰山のヘッドコーチを務めて3つのタイトルを獲得した黒崎久志氏に、このほど浦和レッズに加入した前・滄州雄獅FCのホセ・カンテの特徴などを聞いた。

 昨年夏に加入したホセ・カンテは、中国1部で16試合・14ゴール・6アシストと活躍。黒崎氏にとって、むしろ中国で最も記憶に刻まれるプレーヤーの一人であったという。

 2022年11月30日の一戦、山東泰山は滄州雄獅に2-3で敗れている。そこでハットトリックを決めたのがホセ・カンテだったのだ。

 しかもリーグ連覇を目前にして……。結果的に、ここで勝点1以上を獲得できていれば、優勝できていた。そんな分岐点となる一戦でホセ・カンテが“爆発”した。

「引き分け以上でリーグ優勝に大きく近づいていたのですが、負けてしまいました。(ホセ・カンテは)しっかり点を取れる選手。トップに張るというより、引いてボールを受けたあとゴールへ向かう。そのさばくプレーがとても上手かったです。

(コロナ禍やサッカーバブルが弾けた影響もあり)中国リーグのプレッシャーはそこまで強度が高くないとはいえ、自分でゲームを作っていける選手でした。シャドー的にさばき、フィニッシュの位置に入っていける。能力はかなり高いと感じました」

 ボールを収められてフィニッシュにも絡める。興梠慎三と似たタイプと言えるのか? 黒崎氏は、むしろシャドー的な選手という印象を受けたそうだ。 

「慎三は裏のスペースを狙っていけますが、(ホセ・カンテは)そこまで背後を狙ったりはないのかな? と感じました。足元の技術が高く、ボールを受けたあとワンタッチ、ツータッチで周囲を活用し、また自分で受けて、シュートまで持ち込む。シュートは左右ともに蹴れて、さらにヘディングも強い。両足とヘッド、確かその全てでハットトリックを決められましたから(苦笑)。そこまで身長があるように感じませんでしたが(発表は184センチ)、身体能力は非常に高かったです」

 中国リーグの中では突出していた一人だった。フィニッシュ精度も高いだけに、J1リーグでハマれば爆発するかもしれない。その期待はできるということだ。

「中国リーグの中ではレベルの高い選手でした。激しさを前面に出すというよりも落ち着いて冷静に判断できるプレーヤーのようでした」

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 ポーランド時代のホセ・カンテを知る浦和のマチェイ・スコルジャ監督も、彼の性格の良さを評価していた。32歳のギニア代表FWはその人間性を含め、日本にフィットすれば、レッズの新たな前線の柱としてブレイクを果たすかもしれない――。

 26日にはルヴァンカップ・グループステージの清水エスパルス戦がホームの浦和駒場で開催される。ホセ・カンテの公式戦デビューもあるか。

ハオ・ウェイ監督と黒崎ヘッドコーチ。いい関係性を築き、中国で3つのタイトルをもたらした。※黒崎氏提供

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