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【浦和】サポーター計77人処分。「甘すぎる」「損壊や恫喝行為に一切触れず」と厳しい指摘

浦和レッズのサポーター(ACL準決勝より)。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI

名古屋グランパス、会場スタッフへの謝罪もなし…。

 J1リーグの浦和レッズは8月3日、2日にCSアセット港サッカー場での天皇杯4回戦・名古屋グランパス戦で起きた浦和サポーターによる違反行為で、計77人に対する入場禁止と厳重注意の処分を発表した。

 ただしクラブは迅速な対応をしたものの、「侵入行為」のみが処分対象の内容に。SNSでも動画で拡散されている、名古屋が掲げていた横断幕がはがされたり、緩衝帯が破壊されたりした行為、恫喝や相手ゴール裏への乱入という危険な行動について、一切言及されていない。SNS上では対戦相手の名古屋サポーターをはじめ「甘すぎる」など、批判も起きている。

 また「制止を試みた」ということで厳重注意に止まった45人は、集団でピッチに侵入し相手ゴール裏まで行ったというサッカー観戦であってはならない行為をしているにも関わらず、事実上、次の試合から普通に応援できることに。その“処分”内容に違和感を唱える声も出ている。

 浦和が発表した処分は次の通り。

◎立ち入り禁止エリアへの侵入を主導したサポーター
計31人
処分内容/浦和レッズの出場試合9試合への入場禁止 (期間中に行われるアウェーゲームも対象)

◎立ち入り禁止エリアに侵入したサポーターを統括するリーダー
1人
処分内容/浦和レッズの出場試合16試合への入場禁止(期間中に行われるアウェーゲーム、ACLグループステージ進出時の出場試合も対象に含む)

◎立ち入り禁止エリアへ侵入したサポーター
計45人
処分内容/厳重注意

【クラブ発表の補足】
・処分対象者数は行為者からの申し出、関係者による事実確認、クラブの調査によって把握できた3日時点の人数で、今後の申し出、クラブによる調査で増える可能性がある。

・「厳重注意」の45人は、制止するために立ち入り禁止エリアに侵入したサポーターが含まれる。制止のためとはいえ、違反行為に及んだ事実を重く受け止めこの処分を決めた。

 また、浦和が発表した謝罪は次の通り。対戦相手である名古屋への謝罪がないため、誠意が感じられないといった声も出ている。

「大会出場クラブとして、自クラブのファン・サポーターに対し秩序ある適切な態度を保持するよう努める義務を負う立場でありながら、この様な事態を招くこととなり誠に申し訳ございません。

 関係される全ての皆さまに、心よりお詫び申し上げます。

 事案発生直後より、大会主催者である日本サッカー協会様など関係各所と共に事実確認及び認識確認を実施してまいりました。

 弊クラブといたしましては、如何なる背景があろうとも違反行為が肯定される理由はなく、クラブ理念内に『安全・快適で熱気ある満員のスタジアム』を目指すことを謳っている私どもの価値観とは相容れない事象であると考えており、行為者への処分を決定いたしましたので報告申し上げます」

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