【浦和0-0横浜FM】飯倉大樹「マツさん今日来ているな。って宏太と話していました」
飯倉大樹。写真:上岸卓史/(C)Takashi UEGISHI
一森純のアクシデントで緊急出場、無失点に抑える。
[J1 22節] 浦和 0–0 横浜FM/2023年8月6日19:00/埼玉スタジアム2002
J1リーグ22節、横浜F・マリノスのGK飯倉大樹が浦和レッズ戦の76分に一森純の脳震盪の疑いによるアクシデントを受けて、急きょ交代でピッチに立ち今季2度目のリーグ戦出場を果たし、スコアレスドローに持ち込み1ポイントをもたらした。
8月4日に松田直樹さんの13回忌の命日を迎えたなかで迎えた一戦だった。「3番」松田とともに闘っている横浜FMの最年長プレーヤーは緊急出場すると、ゴールを死守するだけでなく、高い位置まで出て、勝利のゴールを奪い切ろうとチームを鼓舞し続けた。
飯倉によると、同じくベンチスタートだった水沼宏太と試合前、「『今日、マツさん観に来ているかな』みたいな話をしていたんです」と明かした。
そして試合開始早々、浦和に攻められて荻原拓也の完全にフリーで抜け出したシュートが枠を外れた。飯倉は「あの決定機が外れたところで、『これはマツさん来ているな』って。今日は勝てるはずだと、そう話しましたね」と振り返った。
今季いろいろな巡り合わせで横浜FMへの復帰を果たした。37歳になったマリノスの「21番」は続けた。
「こうしてまたマツさんのユニフォームを掲げることができるなんてね。決して思い出話に浸ることはないけど、ただ、そういう歴史があって、今の俺たちがあるってことを忘れてはいけない。それを背負うって言えるほど大した人間じゃないから、みんなでいろんなものを積み重ねていくこと。それが大事だと思います」
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飯倉は少し見上げて、照れ臭そうに語った。
チームは苦しみながらもこの日掴んだ1ポイントで、横浜FCに敗れた首位・ヴィッセル神戸と勝点44で並んだ。