浦和の土田尚史新SDが決意表明「クラブのあり方など根本的に改善」

前回天皇杯で優勝を果たした際の西川周作(左)と土屋尚史氏。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

「浦和レッズというクラブ全体が変わらなければ、絶対にチームも変わらない」

 新設された浦和レッズのスポーツダイレクター(SD)に就任した土田尚史氏が12月8日、「ファン・サポーターのみなさまへ」と題して、次のようにクラブの公式サイトで”決意表明”をした。土田SDは「クラブのあり方などについても根本的に改善すべきことがあるのではないか」として、次のように呼び掛けている。

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 ファン・サポーターのみなさま、こんにちは。土田尚史です。

 私は1992年の浦和レッズ発足以来、選手として、またコーチングスタッフとして、浦和レッズに在籍してきました。みなさまと共に闘い、喜びも悔しさも共にしてきました。また、レッズのホームタウンであり、私が住んでいるこの「浦和」を愛してきました。

 チームはアジアを制し、世界にも挑戦するなど、飛躍していきましたが、私たちが帰るところは、この「浦和」にほかなりません。

 しかしここ何年か、レッズと「浦和」の関わりがだんだん薄れてきているような、そんな思いにとらわれてなりませんでした。

 私がそう感じた理由については、ここで長々と述ませんが、クラブのあり方などについても根本的に改善すべきことがあるのではないかと思うようになりました。そういう思いから、昨シーズンでコーチングスタッフを外れ、クラブスタッフとなり、これまでとは違う立ち位置から、この浦和レッズを見てきました。

 今回、このスポーツダイレクターという職を引き受けるにあたり、浦和レッズとはこういうものだ、というブレない哲学を作り上げ、浸透させなければならないと思いました。

 それは「浦和を背負う責任」ということです。

 いまクラブは「浦和のために走り、闘い、そして貫く」をスローガンにしています。

「サッカー王国・浦和」で生まれたこの『浦和レッズ』は、アジアでもナンバーワンのファン・サポーターを誇り、どこのだれよりもサッカーを愛する人たちの期待を背負っています。その責任を背負い、全身全霊で勝利を目指し、闘う。そういうチームでなければなりません。

 大切なことは、そのキーワードである、「浦和」とは何か、私たちの「浦和を背負う責任」とは何なのかを選手一人ひとりが理解することです。浦和サッカーの歴史。日本サッカーにおいて浦和が果たしてきたもの。それらを受け継ぎ「サッカーのまち 浦和」を象徴する存在であるべき『浦和レッズ』。選手一人ひとりが、それをしっかりと受け止めることで、真に「浦和を背負う責任」をプレーで表現できるようになると思います。

 しかし、目先のことばかりに注力するあまり、一番大切な「浦和」のために闘うというところを、後回しにしてきたのかもしれません。

 さらに、現在の浦和レッズには、チームをどうしていくかという中長期的なビジョンと、チームがどう闘うかという一貫した変わらないコンセプトが必要です。

 それが監督を選ぶ基準、選手を評価する物差しになります。それがないと、監督によってサッカーをまた一から作っていくことになります。これまで何度となくそういうことを繰り返してきました。

 私が考えているチームのコンセプトは「個の能力を最大限に発揮すること」「前向きに、積極的に、情熱的に戦うこと」「攻守に切れ目なく、常にゴールを奪うためのプレーを展開すること」です。

 当然ながら「浦和を背負う責任」の中には、常に勝利を追求し、優勝をめざすことが大前提となります。

 2020シーズンにおいては「浦和」を背負い、チームコンセプトにあった闘いを展開した上で、ACLの出場権を獲得することが目標となります。そして、その先にはJリーグチャンピオンの座に再びつき、2020年代を浦和レッズが日本の覇者となる時代にしたいと思います。

 長期的にはFIFAクラブワールドカップ優勝をめざしたいと思っています。

 しかし一朝一夕に実現することではありません。

 リーグ戦においては、ここ3シーズン優勝争いができておらず、今の浦和レッズがどのような状況にあるのかを真摯に分析し、受け止め、そこからの再出発となります。

 一つひとつの厳しい試合を戦った結果が、ゆるぎない将来の「浦和レッズ」への礎をつくることにつながると思っています。みなさまの大きな後押しが必要なことは言うまでもありません。引き続き熱いサポートをお願いします。

 最後に一つ。

 これまでチーム強化の話をする際に、あまり語られてこなかったことがあります。それは、浦和レッズというクラブ全体が変わらなければ、絶対にチームも変わらないということです。

「浦和を背負う責任」というのは、強化部門だけに限ったことではありません。 私が現役時代、コーチ時代に感じていた「浦和との関係が希薄になっているのではないか」というのはクラブ全体から受けた印象です。クラブにかかわるすべての人が「浦和」を背負って仕事をしていかなければ、浦和レッズはこの地にあるプロサッカークラブの役割を十分に果たしているとは言えません。

 今年一年クラブスタッフとして「浦和」との関係を強める仕事をしてきましたので、そのことも忘れずに強調していきたいと思います。

 みなさま、ぜひ一緒に闘ってください。お願いします。

 浦和レッドダイヤモンズ スポーツダイレクター 土田尚史

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