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【浦和】笑顔なき11点目の興梠慎三「サポーターに歯痒い思いをさせてしまい申し訳ない」

肩を落とす浦和の興梠慎三(右)。写真:徳原隆元/(C)Takamoto TOKUHARA

2試合連続ゴールも惜敗…7試合勝ち星なし。

[J1 26節] 浦和 1-2 C大阪/2019年9月13日/埼玉スタジアム2〇〇2

 浦和レッズのFW興梠慎三がセレッソ大阪戦で、リーグ2試合連続となる今季通算11ゴールを決めた。この得点で一時チームは同点に追いついたものの、その後、田中亜土夢に決勝点を決められ1-2で敗れた。

「後ろから(パスを)回してくるチームに、また勝てませんでした……。ただ、そういったチームにも前からプレスに行く姿勢を90分間貫けて、良いところでカットできて攻撃にもつなげられました。ただ最後の質であり、何よりシュートまで持っていくシーンが少なかったですね」

 そのように興梠は淡々と振り返った。

「(打開策は?)もっと中で崩さないと、外も空かない。(荻原拓也のシュートのこぼれ球に合わせた得点について)あそこにいることが重要なので、それは引き続きやっていきたい。バランスを崩しながらも決められました。ただ、(チーム全体で)チャンスというチャンスもなく、ちょっと複雑です。シュートまで持ち込めずにいる状態が続いているのは課題ですね」

 そして興梠は初めて経験する”下位争い”に複雑な胸のうちを吐露した。

「浦和レッズは勝たないといけないチーム、とよく言われますが、タイトルをそこまでたくさん獲っているわけでもなく、それが当たり前のようになってしまうのは、ちょっとおかしいのかなとは感じています。結果で示してみろ、と言葉にするのは簡単ですが。とはいえ、このメンツを見れば、勝たないといけない。この順位にいるようなチームではない。残留を争うって、僕もしたことがない。優勝争いができるようなチームにしていきたい」

 そして9月17日には、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)準々決勝の上海上港戦、ホームで第2戦(アウェーでの第1戦は2-2の引き分け)を迎える。興梠はその決戦に懸ける思いを語った。

「今一番手が届きそうなタイトルがACL。ACLになるとチームがすごく良くなる。でも相手も強力なチーム。注意しないといけない選手がたくさんいるので、次こそ勝てるように頑張りたい。サポーターの皆さんにはすごく歯痒い気持ちをさせてしまっていますし、ものすごく申し訳ない気持ちでいっぱいです。何かしらタイトルをプレゼントしたい。それは選手全員が思っていることです。引き続き熱いサポートをお願いしたいです。それに選手は応えていきます」

 後ろ向きになってはいない。最前線に立ち、ゴールを狙い続ける興梠は、そのように静かに、熱く決意を示した。

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[取材・文:塚越始]

Topics:Urawa reds 1-2 Cerezo Osaka;Shinzo Koroki scored 1goal.

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