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リーズ移籍迫る田中碧にドイツ紙が皮肉「クラブ史上最大の『誤算』」。遠藤航抜けたシュツットガルト行の噂も…

田中碧。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA

デュッセルドルフに高額の移籍金をもたらすも、ピッチ上では結果を残せず。

 ドイツ最大部数を誇る大衆紙のタブロイド『ビルド』は8月28日、ドイツ・ブンデスリーガ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフに所属するカタール・ワールドカップ(W杯)日本代表MF田中碧にイングランド2部リーズ・ユナイテッドへの移籍が近づいると報じ、そのうえで「クラブ史上最大の『誤算』だった」と皮肉を込めたレポートを掲載した。

 田中は2021年6月に川崎フロンターレからデュッセルドルフへ移籍。2シーズン目、期限付き移籍から完全移籍へ切り替えた。ただケガにも苦しみ、チームの新たな柱として期待されたものの、個人・チームともに成績はふるわず。これまで本格的な1部昇格争いにも加われずにいる。

 そうしたなか、最近では遠藤航がリバプールFCに移籍したVfBシュツットガルトが、この24歳のボランチ獲得を検討してきた。しかし移籍金が高く設定されているなど条件面が折り合わず、夏の移籍は見送られたそうだ。

 一方、プレミアリーグ復帰を目指すリーズが田中へのオファーを準備しているということだ。川崎からはわずか10万ユーロ(約1500万円)で獲得し、昨冬のカタールW杯でのゴールにより市場価格はますます上昇中である。クラブは移籍金300万ユーロ(約4億7000万円)以上であれば、移籍を認めるだろうという。価値を「30倍」高めたことになる。

 それだけに、移籍が実現すれば、経済面でデュッセルドルフに大きなプラスをもたらすことになる。一方、ピッチレベルでは、ほとんどプラスをもたらせなかった。そういった意味で、クラブにとって“最大”の「誤解」「誤算」であると、いい意味でも、悪い意味でも……どちらかというとデュッセルドルフのファンやサポーター目線から、やや皮肉を込めて伝えている。

 ドイツ2部では大味な戦い方が目立ち、戦術的にフィットしなかったとも言えた。ただ負傷の治療の際はカタールW杯を目指し、クラブからバックアップを受けた。その恩返しを結果で示したかったが……。

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 マルセロ・ビエルサ監督の去ったリーズは現在2部13位と苦しんでいる。田中が自身に合うチームと巡り合い、その才能を還元できるか。そういった相性もまた注目点になってきそうだ。

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