強がりではなく岩渕真奈が掴んだ「やれないわけではない」という手応え│4か国対抗
オーストラリア戦に後半から出場した岩渕真奈。写真:早草紀子/(C)Noriko HAYAKUSA
3戦全敗ノーゴールの中で射した光明――。
[トーナメント・オブ・ネーションズ] 日本 0-2 オーストラリア/2018年8月3日日本時間/アメリカ・トヨタパーク
なでしこジャパン(日本女子代表)のFW岩渕真奈はオーストラリア戦で後半開始から途中出場したがゴールを奪えず、チームも0-2で敗れた。4か国対抗による今大会はアメリカ、ブラジル戦に先発するなど3試合全試合に出場して無得点。3戦全敗の最下位と悔しい結果に終わった。
「前半はいいスタートを切れて、少しボールも動かせて、シュートチャンスまで行けていたなかで点を取れなかったのは痛かったです。後半に入り、自分たちが入ったけれど、最初のセットプレーで失点してしまいました。悔しいですけど、これが今の実力だと受け止めています」
岩渕はそのように悔しそうに語った。自身のコンディションについて、「100%ではありませんでした。正直良くなかったですし……しっかり修正して次につなげたいと思います」と、INAC神戸での”逆襲”を誓っていた。
アメリカ、ブラジル、オーストラリアという強豪に敗れた。それでも収穫はあったのでは? と問われた岩渕は話をするなかで、今大会の総括を整理していった。
「収穫ですか……。うーん……難しいですね。ただ、私たちが主導したときは少しずつ形になってきていました。そこは手応えを感じました。まだまだアメリカやオーストラリアは強いなと感じます。一方で、『やれない(歯が立たない)』ということもないなと、個人的にはそう思えました。もっとしっかり自分なりに戦わないといけませんが、そこはチームとして一つ収穫かなと思います」
これまでのなでしこジャパンは耐えながら数少ないチャンスをものにしてきた。ただ現在は、むしろ強豪でも主導権を握れる時間帯も増えてきたのだが、そこでチャンスを逃し続け、あっさり失点するケースが増えている。主導権を握れたなかで岩渕らアタッカー陣がいかに結果(=ゴール)を残すか。一瞬ではなく、脅威を与え続けられるか。そこも重要な課題となってきた。確かにそこを越えなければ、「真の強いチーム」にはなっていけないだろう。
文:サカノワ編集グループ