松本人志さん、文春側と9月にも和解か。元裁判官の細野弁護士「そんなに長くは引っ張れません」
松本人志さん。(Photo by Chung Sung-Jun/Getty Images)
ユーチューブチャンネルで、変わらず「水面下で話し合いか」と見解。「記事が正しいかどうかとは、また別次元の話。もっと大きな視点で」
性加害疑惑に関する虚偽報道をしたとして週刊誌などに慰謝料を請求したダウンタウンの松本人志さんの民事訴訟の件で、弁護士の細野敦さんが8月27日に更新したユーチューブ『細野弁護士チャンネル』を更新。「【8月決着か】和解で文春にメリットある?視聴者の質問にお答えします!」と題した動画を公開した。細野弁護士は過去の動画に続いて、和解に向けた話し合いが行われているのではないかと推察し、今月あるいは9月にもまとまる可能性があると語った。
8月14日に予定されていた第2回弁論手続きが延期になり、しかも期日が「追って指定」と定められずにいる。裁判官に事情があった場合に延期になることがあると言われるが、それでも基本的には新たな期日は指定されるもので、その状態がこうして長引くことは本来あり得ないという。そこで細野弁護士は8日前に公開した動画に続き、「憶測ではあるが」としたうえで「水面下で和解に向けた話し合いが行われているのではないか」と解説している。
そして今回、文春側は14日に備えて証拠を提出していたようだが? など、多くの視聴者が抱く質問に答える形で、改めて解説した。
「8月中あるいは9月にずれ込むか、水面下で行われている和解への合意ができるかどうか。そんなには引っ張れません。裁判所は期日を『追って指定』にしているので、そんなに長く、2か月、3か月と止めるわけにはいきません」
細野氏は期日が改めて設定されていないため、両者の話し合いが行わている可能性がより高いのではないかと考える。
「裁判が継続されているなか、当事者同士が和解をしようとしているというのではないか。(裁判所、裁判官への影響もあり)そんなに時間はかけられません」
裁判官出身でもある細野弁護士はそのように分かりやすく解説している。
では、裁判が再開される可能性もあるのか? その問いには「なくはないですが……。おそらくはこのタイミングでやっているということは、和解に向けて、かなりの確度で成立する可能性が高いと見ています」と、過去の例を踏まえて説明している。
すでに最初の記事掲載から9か月目に突入しようとしている。文春側が真実や真実相当性を立証していくのに時間を費やしていくこととその意味、それにより松本さんの社会復帰がさらに遅れる可能性……裁判所という公的な仲裁が入ることで、両者の立場や目的を考えると「和解」が妥当という判断で落ち着こうとしているのではないか、ということだ。
細野弁護士は「(文春としては)嘘を書いたというわけではないですが、では松本さんを社会的に抹殺するほど非難できるのか、というところには疑問も生じているのではないでしょうか」と推察していた。
ただ、どのような「和解の条件」になるかは、「私たちの目に見える、表に出てくるところは少ないかもしれません」として、金銭が発生しないケースもあると見ていた。あるいは松本さんが復帰する場合、記者会見など状況を説明する機会もあるのではないかと、久々に表舞台に立つ可能性についても語っている。
また、文春側が14日の裁判手続きに向けて多くの証拠を提出していた件について。細野氏は「真実や真実相当性を主張しようとしていた、そのことは分かります。ただそこまでの正当性があるのかと文春側も考えたのかもしれません。あるいは松本さん側との交渉もあったのかもしれません」として、決して第2回弁論手続きに向けて証拠を提出したことと和解について、「矛盾は生じません」という。
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いずれにせよ「記事が正しいかどうかとは、また別次元の話。もうちょっと大きな視点で、この裁判を続けるべきかどうか。和解すべきかどうかを考えているのではないでしょうか」と、それぞれが着地点を探っているのでないかと予測していた。