【欧州の風景】ドイツの今を体感、活気に溢れほぼ全試合ソールドアウト!!
バイエルン・ミュンヘンのホームゲームは7万5000人が常にソールドアウトに。(C)SAKANOWA
屋根設置率100パーセント、天候は気にせず幅広い年代と数多くの家族連れが訪れる。
ドイツ・オーストリアにて、約2週間・11試合を取材してきました。体感した現在の欧州サッカーの風景、ドイツサッカーの現在地について、簡単にまとめてみました。
10月
23日(水)UCLザルツブルク×ディナモ・ザグレブ
25日(金)BDLマインツ×ボルシアMG
26日(土)BDLライプツィヒ×フライブルク
27日(日)BDLボーフム×バイエルン
29日(火)DFBケルン×キール
30日(水)DFBマインツ×バイエルン
11月
1日(金)BDLレバークーゼン×シュツットガルト
2日(土)BDLバイエルン×ウニオン・ベルリン
3日(日)BDLフライブルク×マインツ
5日(火)UCLドルトムント×シュトゥルム・グラーツ
6日(水)UCLバイエルン×ベンフィカ
※UCL=UEFA欧州チャンピオンズリーグ、BDL=ドイツ・ブンデスリーガ、DFB=DFBカップ(ドイツカップ)
※計9会場11試合を取材
SAKANOWA(サカノワ)として各クラブに取材申請し、交渉(話し合う)する形でした。ちょっとその試合はメディアも殺到して厳しいかも……と言われたカードもあり、可能な限り申請したところ、結果、全試合の取材許可が下りました。AIPSという国際取材証を所有していたことも考慮されています。
今回は個人的な感想は基本的に抜きにして、ドイツ・オーストリアの現地で観た”現在地”をいろいろ羅列していこうと思います。
オーストリアのザルツブルク×ザグレブ戦はスタジアム後方に空席がある2万4000人、そのあと金曜日開催だったマインツ×ボルシアMGが3万4000人のキャパに対し3万3000人でアウェー応援席にわずかな空きがありました。
しかし、そのあとの9試合はすべて「チケット売り切れ」でした。
好カードが多かったこともありますが、ドイツカップ(DFBカップ)2回戦だった火曜日ナイトゲームのケルン対キール戦も4万2000人超満員で”ソールドアウト”でした。しかもケルンの3-0勝利で、「今季一番の内容だった」と地元メディアも報じていて歓喜に包まれていました。
ドイツ・ブンデスリーガのスタジアムは、観客席の屋根設置率が100パーセント。基本的に天気を気にせず、家族連れをはじめ、あらゆる世代(小さな子供も高齢者も)が行きやすい環境になっています。ナイトゲームは大人が、デイゲームは子どもも一緒に楽しむ、という感じで、スタジアムの雰囲気もまったく異なりました。
ほとんどのスタジアムが、それぞれの街の中心から約20分以内に最寄り駅(停留所)があります。試合当日はその中心街からトラムやバスが5分ほどの間隔で発車し、その切符代がチケット代に含まれているのがほとんどです。
ただ最後のCLバイエルン対ベンフィカ戦では、サポーターが地下鉄で火事(ボヤ)を起こし、その近くの駅で信号機の故障も発生。交通網が試合開始2時間前にストップし、記者も足止めを食らって2駅分ほど歩く羽目に遭い、45分間の徒歩移動を余儀なくされました。キックオフ時間が15分遅れましたが、7万5000人のスタンドはしっかり埋まっていました。
得点時など発煙筒が焚かれることはしばしあり、その応援は禁止されているというアナウンス(優しい口調)がよく流れていました。ちなみにドイツでは基本的に、クラブ対応を越えて、すぐ警察が対応する体制が取られています。ドルトムントでは警察が5人組で隊列を組み、ザルツブルクでは警察犬を従えた警官が等間隔で警備についていたりと、ある意味、その緊張感が試合前からビールを飲み続けるホーム&アウェーのサポーターへの犯罪抑止にもつながっていました。
サッカーと直接的に関係ないトピックスとしては、コロナ明けでは初めてのドイツ取材でしたが、マスクを着けている人は滞在中2人しか見ませんでした。一人は日本人でした。
Wi-Fi環境は、ネット情報では、そこまで良くないという記載をよく見ましたが、市電(Uバーン)や市街地でもフリーWifiが飛んでいて、不便さは感じませんでした。アリアンツ・アレーナのような大規模なスタジアムだと、電波がつながりにくい時が何度かありました。
今後、具体的なレポートも上げていきます。また、ご意見・ご質問がありましたら、メールまたはマイクロソフトニュースのコメント欄などからお願いします!
プレゼント企画も年末年始まで展開しています。
◎プレゼント企画第1弾! サッカー日本代表 堂安律選手所属のSCフライブルク オリジナルマグネットを3名様へ
日本と比べても街中に活気が溢れ、それに伴いブンデスリーガの会場も盛り上がっていました。現地の方によると、ドイツ人もホテル代などの高騰で遠方の旅行になかなか行けなくなり、”地元”のスタジアムに繰り出す、という流れが、コロナの反動もあってできているということです。
逆にこうして日本からドイツへ向かうとなると、ユーロ高・円安がなかなか堪えました。ただ、現在は取材する日本の媒体・メディアも限られ、そういった背景もあってか、各クラブの広報をはじめスタッフの皆さんは温かく迎えてくださり、それぞれの試合で心が揺さぶられる瞬間もあり、とても刺激を受ける濃密かつ充実した日々になりました。
文/塚越始
text by Hajime TSUKAKOSHI
※Chat GPより
◎今回のドイツ・オーストリア取材の総移動距離 4,800キロ
1. フランクフルトからザルツブルク(約400km)
例:東京から神戸、または東京から名古屋を少し超えた距離
距離:400km
2. ザルツブルクからマインツ(約450km)
例:東京から金沢、または東京から神戸の距離
距離:450km
3. マインツからライプツィヒ(約400km)
例:東京から京都、または東京から名古屋を少し超えた距離
距離:400km
4-1. ライプツィヒ → ベルリン(約190km)
例:東京から静岡、または東京から小田原の距離
距離:190km
4-2. ベルリン → ボーフム(約470km)
例:東京から広島、または東京から新潟を超えた距離
距離:470km
5. ボーフムからケルン(約80km)
例:東京から横浜または東京から大宮の距離
距離:80km
6. ケルンからマインツ(約150km)
例:東京から静岡、または東京から小田原を少し超えた距離
距離:150km
7. マインツからレバークーゼン(約130km)
例:東京から高崎、または東京から熱海の距離
距離:130km
8. レバークーゼンからミュンヘン(約570km)
例:東京から広島、または東京から福井を少し超えた距離
距離:570km
9. ミュンヘンからフライブルク(約350km)
例:東京から名古屋、または東京から宇都宮を超えた距離
距離:350km
10. フライブルク → デュイスブルク(約500km)
例:東京から仙台、または東京から岡山の距離
距離:500km
11. デュイスブルク → ドルトムント(約60km)
例:東京から立川、または東京から千葉の距離
距離:60km
12.ドルトムント → デュイスブルク(約60km)
例:東京から立川、または東京から千葉の距離
距離:60km
13.デュイスブルク → ミュンヘン(約600km)
例:東京から福岡、または東京から米子の距離
距離:600km
14.ミュンヘン → フランクフルト(約390km)
例:東京から名古屋を超えて少し進んだ距離
距離:390km
※前の職場の大先輩である島崎英純さんとお会いする機会にも恵まれました。いろいろお話できて楽しかったです。